暖めて? ページ30
あれはとても寒い日だった。冷たい雨が降り続け、朝から晩まで雷が鳴っていた。
当然ゲームは中止。
慌ただしい毎日がまるで嘘だったかのように退屈な平日になってしまった。
まぁ、休日か平日かなんてとうに分からなくなってしまっているのだが。
部屋に一人、何をするでもなくただ横たわって目を閉じる。このまま寝てしまおうか。
そんな怠惰な考えは部屋に響くノックの音に掻き消された。仕方なく部屋のドアを開けるとそこにはイライさんが居た。
「何の用ですか」
「相変わらず愛想が無いね」
「必要ないでしょう。なんですか?」
「退屈だから話しに来たんだ」
わざわざ部屋を訪れるから何か重要な用事があるのかと思ったが違うようだ。
話す相手なら他の人でもいいじゃないか。
なぜ僕の所に来たんだ、この人。
「そうですか、帰ってください」
「ひどいな、少し待っておくれよ」
適当にあしらって扉を閉めようとしたが、イライさんがしっかりと掴んでいたため出来なかった。
くそっ…馬鹿力め。
「はぁ…どうぞ」
「ありがとう」
これ以上粘っても勝ち目は無いし、面倒なので降参する事にした。
イライさんは座ってもいいかな?なんてそわそわしながら聞いてきた。
いや、勝手にしろよ。
ニコニコしているイライさんに心の中で腹パンを決め、苛立ちを抑える。
座っていい?と聞くくらいなら、部屋に上がること自体を遠慮してくれたらいいのに。
イライさんは部屋の隅っこにちょこんと座ると間もなく話し始めた。
見た目からは想像がつかないだろうが、この人はお喋りで感情表現が豊かだったりする。
そして結構あほっぽい。空気が読めないというか…ズレてるというか。
話がひと段落ついたので先程淹れた紅茶を飲む。案の定冷め切っていた。
「イライさん」
「ん、なんだい?」
イライさんは紅茶を置くと、呼びかけに答え、こちらに向き直る。
「…寒いから暖めて下さい」
自分からこんなことを言うのは少し恥ずかしいな…
イライさんはこちらを見て固まってしまった。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
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あずきいろ
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8
ラッキーアルファベット
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踊り狂う雑魚(プロフ) - あ、そうなんですね!良かった〜 (2020年4月29日 20時) (レス) id: 5e1aeed0ee (このIDを非表示/違反報告)
ぬこまき(プロフ) - 踊り狂う雑魚さん» 元気ですよ!最近はあつ森しかやってないから第五全然できなくて笑 (2020年4月29日 0時) (レス) id: a8d43ca4fd (このIDを非表示/違反報告)
踊り狂う雑魚(プロフ) - ぬこまきさん、お久しぶりです。最近第五人格してないようなので心配になっちゃいました。お元気ですか? (2020年4月25日 9時) (レス) id: 5e1aeed0ee (このIDを非表示/違反報告)
ぬこまき(プロフ) - 踊り狂う雑魚さん» ありがとうございます、よかったです! (2020年2月15日 15時) (レス) id: a8d43ca4fd (このIDを非表示/違反報告)
踊り狂う雑魚(プロフ) - 最高!こういうの好きです (2020年2月15日 9時) (レス) id: 5e1aeed0ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬこまき。 | 作成日時:2019年6月25日 2時