私の王子様 (ページ30)

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舞:……クスッ

中学2年の時、秀次くんはお姉さんをなくした
その頃から秀次くんも周りに壁をつくるようになった
そんな時、咲も同じようなことを言ってたなと思い出した

"秀次くん、お姉さんをなくした悲しい気持ちはわかるけど、殻に閉じこもっちゃダメだよ
悲しいなら悲しい、辛いなら辛い、泣きたいなら泣いてもいい
秀次くんのことを心配してる人がたくさんいる、私もその1人だよ
もう少し周りに頼ってもいいと思う
みんな秀次くんの気持ちちゃんと受け取るから…"

あの後秀次くん、咲の胸の中で泣いてたっけ
秀次くん覚えてたんだなぁ…

三輪:前に立花が俺に言った言葉だ

咲:……覚えてたんだ

三輪:俺はあの言葉で立花に助けられた
今度は俺が立花を助けたい
…だから話、聞かせてくれないか?

いつも仏教面の秀次くんの表情が少し崩れ、眉尻を少し下げ、私のことを心配している様子が伺える

咲:…ありがとう
……実は…

舞:待って、話すなら米屋達も一緒に
咲のこと1番心配してるの米屋だからね!

三輪:そうだな
ここじゃほかの人にも聞かれるし、陽介の部屋で話を聞こう

まだ授業が残っているので話の続きは放課後、陽介の部屋でということになった

秀次くんは私の頭を軽く撫で、また放課後にと言って自分の教室に戻って行った

＊
作者より

こんにちは!
ここまで私の王子様を読んでいただきありがとうございます

王子が大分はじめの頃より悪者みたいになっていますが、不快に思われた方には大変申し訳なく思っています

久しぶりに秀次くんを出してみました
意外といい子だと私は思うんですよねー←
ということで、今回秀次くんは良い子ちゃん風でお話に出してみました!
これを見て秀次くんの印象が少しでも良くなれば幸いです

もう少しお話続きますが、最後まで読んでいただけると幸いです。
これからもよろしくお願い致します

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