28色 ページ30
*
「利吉さ―ん!」
「ん、来たね」
利吉さんが振り向く。
この人は本当に振る舞いが綺麗だと思う。
なるなら、こんな男になりたい。
「今日は東の町でちょっとした御祭りがあるんだ。いくかい?」
「おまつり?い、行きたいです!」
僕行ったこと無いんです、と言うと、利吉さんは随分驚いていた。
いやだって…今までひたすら忍術にのめり込んでた訳だから。
歩きながら、利吉さんは色々な事を教えてくれた。
「…もしかして、利吉さん私がお祭り行ったこと無いから連れ出してくれたんですか」
「な訳ないだろ」
「え、あ、ははは…」
どうも自分は察しの悪い女…男らしい。
「あ…そろそろ私の事女の子として扱ってください」
町が近づいてきたから。
うんうん、これがお祭りかあ。
「そうかい。それじゃ、」
ふと、右手の温度が上がる。
「へ?」
「人が多いから。繋がっていないとはぐれてしまうよ」
にっこり、完璧な笑顔の利吉さん。
「あ、ありがとう、ございます…」
あ、危うく惚れるところだった。危ない危ない…
色は忍者の三禁、色は忍者の三禁…
*
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睡蓮(プロフ) - こんな感じの夢主さん、好きです♪続き楽しみにしてます、頑張ってください(o^^o) (2018年11月1日 19時) (レス) id: 2f089d0de5 (このIDを非表示/違反報告)
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