165話※ここから不穏 ページ15
「ごめん、なさい…」
ベットに寝るのもおこがましくて、床に誰かの方向を向けて床に頭を垂れる。許されなくても謝りたかった。償いたかった。
顔を上げると、机には山積みの書類。以前この光景を見たことがある。
その刹那、頭に電撃が走り思わず悲鳴と共にまぶたの裏をプロジェクターが流れる
《??》
?「こんなんも出来ない××さんは、いなくてもいいんだよ?」
「ごめんなさい、私何でもしますから」
「オシゴトください、」
「お願いします」
生かせてください
───
「……あぁ、思い出した」
地球にいた時の会社の光景だ。何かを失敗した時に、部長さんに言われたんだっけ。
残像を見せる机に触れると、自分の指の冷たさが顕著に伝わってくる。そんなに、荒れてたっけ、手。
「…仕事、しよう」
再び椅子に腰掛け、書類を1枚1枚丁寧に見ていく。あの態度になっても変わらない筆記に勝手に妄想を広げたりしながら、ゆっくりペンをずらしていった。
どうせ、私。こんなことしかできないし
A、彼女は何も知らなかった。何故、己が理不尽な待遇を突然受けたのか、誰がそうさせたのか。知ろうともしなかった。
答えは、身近なところにあるのに
《ちるの部屋》
ちる「ねぇ!ゾム!今から遊びに行かない?!」
zm『お、ええやん!行こうや』
sha『あー、ずるい、俺もちると行きたいわ』
ちる「えー、なら3人で行こうよ!」
sha『さんせーー』
zm『は?…2人きりで行きたかったんやけど』
ちる「ふふ、かわいいねー」
あの大きな魔法をお城中にかけた瞬間、みんなの態度が反転した。今まで遊びになんて誘ってこなかった2人も今はこんなにメロメロ。恐らく玄関まで行く途中で、また何人か一緒に行きたいとオネダリするんだろうなぁ。
《シレネの魔法》
初めて使ったわりには、上出来じゃない?満足したらちゃんと元に戻すし、記憶も消す。たまには私だって甘やかされてもいいよね?Aちゃんばっかずるかったもん。
頑張ってるのに評価されてないのは、辛いもん
ちる「さ!いきましょ!」
2人の背中をなでれば、あからさまに顔を赤くしてる。可愛いなぁと呟けば反抗しながらも嬉しそう。
そっちが素だよね?
私のことを、愛してるよね?
極度に愛されたいと願った井戸の中のお姫様は、禁句の魔法をつかい城中の人間を反転させてしまった。
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ナッツ(プロフ) - 忙しい年末年始にこんなにも素晴らしい物語を描いてくださらありがとうございます。これからも完結までゆっくり待ってますので頑張ってください!応援してます (12月20日 18時) (レス) @page50 id: 1ac31f139c (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - ティノさん» ありがとうございます😭 (12月20日 18時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
ティノ(プロフ) - 引き続き、というより引き継ぎ、の方がニュアンス的に合うような…?違っていたら申し訳ない🙇♀️ (12月20日 15時) (レス) @page45 id: e0db77bac3 (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - 作者も続きが読みたいです。(切実) (12月19日 7時) (レス) @page40 id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
はるぴ(プロフ) - 文章や内容がとっても読みやすいので毎日楽しみに更新を待ってます!主様も、自分のペースでゆるりと更新してくれたら嬉しいです! ! (12月7日 23時) (レス) id: babdf0ee1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あちき | 作者ホームページ:http://33550619
作成日時:2023年11月4日 10時