166話 ページ17
「だって、死んだら」
「誰かが褒めてくれるかもしれないでしょう？」
ut「……Aは、褒めてられたいん？」
「褒められたい、…かもしれませんね」
「生きている間には、期待にはしませんが」
「後世で褒められることをいのりますよ、」
Aの、その死を求める理由は
思ったより平凡で
思ったより、深刻だった
そうか、やから俺もゾムも
みんなも助けられたんやな
Aは、褒めて欲しかった
いや、…認められたかったんやろうな
んで俺らを助けてあわよくば自分は死ねば、なんて
それこそ、名誉ある死とやらを
ut「望んでたんやな、…」
「？…」
ut「…A、俺はAは生きとるだけで偉いと思うで」
「そうですか、」
ut「…」
急に目の光を無くし缶に口付けをしたA
何か、あかんことゆうたか？…
ut「…でも、中毒死は褒められへんで？」
「諦めました」
ut「…褒められること？」
「はい。恐らく出来ないので」
ut「…」
まぁ、せやろなと思った
執着心の強い俺らは絶対Aを戦争になんか
出さないし
月明かりが照らした6畳半
酒を垂らす女を見つめる男がいた
ut「…A、こっちきぃ」
軽く膝を数回叩き催促してみる
彼女は頭を傾げながらも素直に従い
俺の太ももの上に座った
ut「ん、偉い偉い」
思わず抱きしめた。
彼女の細い身体だとすぐに折れそうで怖い
なるべく傷つけないように最新の注意を払って
彼女を撫でる
薄着の寝巻き越しに骨ばった皮膚の感触がする
ここまで無理をさせてたんだと、
少しだけ目元をうるませた
「……」
ut「A、ここのやつらに愛されとる」
ut「…それじゃ、あかんの？」
「…信じていません」
ut「やろうな、…」
「無能に好意を寄せて、なんの利益を得ようとしているのだろうか疑問に思います」
ut「…なんの、利益もないで」
ut「Aのことが、ほんまに好きなだけ」
彼女を諭す
疲れが出てきたのだろうか
段々力が抜けてきて
目もトロリとしてきた
「…」
ut「A、今日はもう寝んか？」
ut「あした、沢山話そう」
「…」
ut「あらら、もうねとったわ…」
返事がないため、顔を除くと案の定Aは
夢の中で
俺に抱きついていた
ut「…好きやで、A」
Aは、無能やない
それだけでも
わかって欲しいなぁ、と呟く
彼女のこと、総統たちに報告しないとな
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とーる(プロフ) - お誕生日おめでとうございます！ (5月25日 5時) (
レス) @page29 id: 8f3ff0fe85 (このIDを非表示/違反報告)
吏由 - わぁ！最終章…嬉しい‼︎そして楽しみです(*´꒳`*)あちき様お身体に気をつけて頑張ってください╰(*´︶`*)╯ (2022年6月8日 22時) (レス) @page50 id: d4efbb01c8 (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - 柚衣さん» 柚衣ちゃん！沢山コメントしてくれてありがとうございます…！そうなんだ！高校はまじで気をつけてね…。頑張りマース！ (2022年6月6日 17時) (レス) id: 2333384c06 (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - 惡夜さん» まじで早かったです…！ありがとうございます！ (2022年6月6日 17時) (レス) id: 2333384c06 (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - ここさん» 最終章ですー…嬉しいような悲しいような笑 (2022年6月6日 17時) (レス) id: 2333384c06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あちき
| 作者ホームページ：http://33550619
作成日時：2022年5月14日 20時
