もっとぎゅって。「ころん」「さとみ」 (ページ4)

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授業が終わり、お昼時間になる。

お弁当食べようかな。

「A 一緒に食べよ〜。」

『あ、うん、一緒に食べよ！』

今日はやたらと朝からさとみくんがくっついてくる。

なにかあったんだろうか。

「今日も手作り？」

『そーだよ、めっちゃ大変〜』

「すごいね、偉いよ。」

頭を撫でられる。
こんなちょっとしたことだけど、体温があつくなってくのがわかる。
顔真っ赤なんだろーな。

「A 、顔真っ赤だよ笑」

『わかってるよぉ … 照れさせるのやめて …』

「はいはい〜笑」

反省は100％してないだろう返事で弁当を開ける。

私のも勝手にね。

「うわ！ Aのまじ美味そう …」

「あ、さとみくんと Aちゃん。僕パン買ってきた〜僕も仲間いーれーて。」

『どーぞ？笑』

「なあ、 A これ欲しい、」

彼が好きなたらこが真ん中にちょこんと乗ってるご飯、しかもたらこの部分だけ、それとタコさんウインナー。

『じゃあさとみくんのもこれちょーだい？』

私は、卵焼きを選んだ。
さとみくんが作る卵焼きは超絶美味しいんだ〜。

「僕は何を見せられてるんだか…」

「あー。」

彼は口を開けて、待っている。

あーんなんてさとみくんにしたことないし求められたこともない。

少し動揺したが、動揺を隠して彼の口へと運んだ。