異世界の日常の中の【荒木荘】

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「……ゲホッ、ゲホゲホッ……」



起きられた……？


えーっと……


……全く記憶がない……



「……うげぇ、気分悪ぃ……」



辺りに、薬品の匂いがする



とりあえず、光の射す方へと足を動かす



首が不安定だ


また縫わないと



っていうかなにこれどこ此処？


なに？Alphysの研究所の地下でいいの？




とりあえず、光のこぼれるなにかに触れた


……ドアだ


その奥から聞き覚えのある声が聞こえる



「だからAのソウルは……ん？」



気づけば、自らドアを開けていた


そして、呆然とその光景を見つめる


魔物と、ジョースター家と、荒木荘の皆が談笑してるだけの平和な空間を、ぼーっと見つめる




「……よぉ、戻ったか」



私を見た瞬間に涙を溢れさせた徐倫と仗助とジョニィが、私に飛びつく


これは現実だと今分かった



「えっと……イレブン達は、魔物は、戻れた？」


「あぁ

成功だ

記憶も消えた」


「……日付は？」


「変わってないぜ」


ぽかんと口を開けたまま、部屋を見回す


UndyneとPapyrusとMuffetとMettatonが私に向かって走ってくるのが見えた


のしかかってきた衝撃で、後ろに倒れる


「い、いてぇ……

……そんなに心配だった？」


「「「当たり前！」」」


まさかここでみんなで待ってたのか？


私が帰ってくると信じて？


「……Sans」


説明をよこせ、と表情で訴えた


なんで私は、気を失って数時間で戻ってこれた？


「……Friskのソウルは【決意】

決意によって、何時でもセーブ&リセットができる


お前のソウルは【覚悟】

覚悟こそが、皆の願いを実現させる」



願いを実現させるぅ？


なんだそりゃ、私は年中無休の簡易な七夕とでも？



「………第2のスタンド能力目覚めたみたいな感じになっちゃってんじゃん私、えぇ……(困惑)」


覚悟、か……



「……なぁA

なんか成長してない？」


私の胸に顔を埋めていたジョニィが、そう言った


成長した？


「……確かに、なんか少しだけ背が高い気がするわ」


「声も少し変わってるなぁ」



「……吉良？」


「……Aが生き返るついでにもう少し成長した姿が見たいと願いました」


吉良めがけて仗助が飛びかかった所を、私は腹を抱えて笑った




「覚悟、か……僕もよく言ったよ、「覚悟とは！！ 暗闇の荒野に！！ 進むべき道を切り開くことだッ！」ってね」


「うわなにそれかっけぇkwsk！」

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