異世界の日常の中の【荒木荘】

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「イレブン！カミュ！ロウ！シルビア！グレーイグ！」


名前を叫びながら、男性陣の部屋に転がりこんだ


「敵襲か！？」


もちろん警戒されたが、それはちょっとした悪戯心であって、本題は真面目な目的があるのだ


廊下で、ジョセフと承太郎が荷物を置いて待っている


それを、部屋の中に入れて欲しい、という目的


グレイグも居るし、シルビアの呪文で筋力を上げればイレブンやカミュでも楽勝だろう


「重っ！？なにこれ何が入ってるの！？カミュ！カミュー！」


「鍛えられるわね、これ」


これはイレブン、これはカミュ、と袋を差し出した


「服か……サイズもぴったりじゃな

これもスタンド能力とやらか？」


「ううん

よっぽどの事がないと、スタンド能力は使わないわ

目測よ

目で見て測ったの」


「なんと……相当正確な目の持ち主なんだな、お前は……」


「いつから身についたのかわからないけどね」


少しだけ駄弁って、次は女性陣の服を届けに行く


女子の服選びには悩んだものだ


特に、ベロニカ


セーニャの姉にして、(見た目が)幼女


……どうしてそうなったのか、何があったのか話には聞いたが……魔力を取られるのを我慢したら年齢が縮んだ……って解釈でいいのか？


……どういう仕組み？


それに、魔力とは……イレブンが言っていたMPというのが魔力になるのだろうか


だとしたらベロニカは、魔物が狙うほどの相当な魔力の持ち主なのだろう


そして、ベロニカは攻撃系の呪文を、セーニャは回復系の呪文を


全く、『一蓮托生』という言葉が似合う姉妹だ


はたまた、『運命共同体』か


……しかし、私の中で1番謎なのはマルティナだ


マルティナはどんな呪文を使うのだろう？


女武闘家のような外見から、呪文は使わない、と考えるのが自然だろうか


だとしたら、マルティナに魔力はあるのだろうか？


イレブン達の世界の人は皆、微量でも魔力を持っているものだと思っていたが……


……いや、考えたらキリがないな


あまり疑問は抱かないようにしよう



「わぁ！可愛らしいワンピースですわ、姉様！」


「えぇ、嬉しい！奇妙な形や模様ばっかりだけど、素敵だわ！」


「生地が厚かったり、薄かったりもあるけど、どれも動きやすそうね

これがこの世界の服なのかしら？

Aが着ているその服も気になるのだけれど」


「これはTシャツ、これがジャージ、あとパーカーって言うの

でも、マルティナはもっとお洒落なの来た方が似合ってるわ」

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