新人声優と最推しさんの恋愛事情 3

264話 ページ23

YORKE.さんの後ろからちょっこりと現れた鈴木さんに気付かずに
口が滑った。

気付いた時には時既におすし……じゃない、遅し
んん……ｺﾎﾝ



何と言う事でしょう！
YORKE.さんの隣に満面の笑みを浮かべたTa_2さんが立っているではありませんか！(某番組風)


てな感じ？
ヤダ〜眼福〜(白目)



「ほぉ〜？ふぅ〜んへぇ？
柏村ちゃんは俺の事そう思ってた訳ねナルホドナルホド？」


『……ちゃん呼びとか柄じゃない癖に』


「柏村ちゃん何か言った〜？」


『何も無いでーす…』



背中がゾンッとするゾンッって
何だろうこの心情…


…普段呼び捨てにしてくる男子が頼み事とかしてくる時だけちゃん呼びするみたいな

同級生にされたら脊髄反射で『あ”ぁ”？』って返しちゃうしよねあれ
……え、無い？そんな野蛮じゃない？そっかぁそのまま大きくなってね少女達



「Ta_2その呼び方似合わないね」


「んな事ないだろ」


『じゃあすz…Ta_2さん私がいきなり


”Ta_2さぁんお疲れ様でぇす♥”とか言ったらどうです？』



「あー…………それはそれでありだな」


『見境ねぇなアンタ』


「柏村ちゃんの敬語が崩れた」



嘘でしょ、四捨五入したら30路の私の精一杯のぶりっ子だぞ

そこは普通引くとこでしょ、つか引けよ
びっくりだわ

正直「は？そんなの無しに決まってんだろ気持ち悪い」的な反応を予想してた私にとって
斜め45度くらいの予想外の反応過ぎて引いた

それを気にする様子もなくからかってんのか知らんが
楽しそうに口角を上げるTa_2さん



「据え膳食わなきゃ男の恥っつうだろ？」


『そもそも据えてねぇし』


「え、そういう流れじゃねぇの？」


『助けて紀章さーん！』



このパイセン年明けたばっかだっつうのに煩悩にしかまみれてないんですけど
もう日本に居る女性全員逃げて！めっちゃ逃げて！！


うわぁ……と思いつつ鈴木さんを見詰めていれば
「ぶっw」と噴き出しそのままゲラゲラと笑い出す



「冗談に決まってんだろw
まずお前に手を出したら俺が紀章兄やんに亡き者にされるっつうの
つうか俺も手を出す相手くらい見極めますー」


『ははっ、ホントかよ』



私の(モロバレな)心の声をスルーして「つうかお前気付いてる？」と続ける鈴木さん



『何がです？』


「俺も大概だけど紀章兄やんの方がやべぇだろ
呼び名声優界二大変態声優だぜ？」


『…あ、マジやん』



だろ？と言った後に何か思い出したように声を上げる鈴木さん
その後に私の肩に手を置くと一言






「明日紀章兄やんとお前、そんで俺らと話し合いな」



『ゑ？』

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