新人声優と最推しさん

47話 ページ48

谷山さんコスプレじゃないわ!w
谷山さん本物じゃい!


L○NE来ちゃったよ

写真も送られてきちゃったよ


「でもサインを頂くんなら丁度良いんじゃないですか？」


『いや、そうなんですけどね？…顔面偏差値高いねん』


はい、判ってますよ？その笑顔の意味
”はよ行けや”って事でしょう？うん、わかるわかる

私がみこちゃんの立場ならそう思うもの
でもねみこちゃん、私はあの方々が次の現場に行ってると言う前提でこの部屋を出て
次の機会にでもそれぞれから書いて貰おうと思ってたのよ？だからね？
部屋の前に先輩がドーンッって某麦わら帽子の海賊が出るアニメみたいな感じで
居るとは思わなかったので…


「ほぉ〜へぇ〜、なぁんで台本を抱えてるのかと思ったら
俺らにサインを貰いたかったのね〜」


『わぁぁああ！？』


後ろから急に聞こえた声に背中をゾワリとさせながらみこちゃんの後ろに隠れる。
と言ってもみこちゃん背が低いから隠れられてない！ちくせう今すぐ伸びろ！！

ああぁぁあああ無理無理無理無理無理
びっくりした！めっちゃびっくりした！最推し、最の推しがいきなり後ろにいるのは
マジで心臓取れるから！物理法則ガン無視で飛んでくから！

もうなんかビューンって！！ね！！伝われこのヤロウ！



『この上ねぇくらいビビった』


「…うん、今の反応を見るにそうなんだろうけど
今司ちゃんめっちゃ真顔よ？」


表 情 筋 は 動 じ な い
…なんかアニメとかでありそうな題名


『咄嗟の事すぎて表情筋まで反応出来なかったんです』


お、おうと少しどもりながら答える谷山さん
後ろで扉の隙間から宮野さん達が顔を覗かせる


「紀章さんだいたーん」


「女の子の部屋に入るのはちょっと…」


「せめてノックしようや」


「人聞きの悪い、それじゃ俺が押し入ったみたいじゃんよ
扉が開いてたから入っただけだもんねー」


「それを言ってんの！」


あぁ…確かに、扉の閉まった音しなかったかもな急ぎすぎて閉まってなかったんやろな〜
うん…

宮野さん達と話してた谷山さんがくるりと振り返り、にやりと笑う


「それで柏村ちゃーん、俺らにして欲しい事があるんじゃないの？
例えばその台本が関係してたり…ね？」






………………えっろ

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