【おそ松さん】貴｢トト子ちゃんの恋人になるのは私だ。｣ 六つ子｢させるか｣ 貴｢本命は貴方だけだ！！トト子ちゃぁぁぁん！！｣ 六つ子(豆腐の角に頭ぶつけて死ねばいいのに)

一｢なんかさ、別にイイヤツなんだとは思うよ? だって、おそ松兄さんがトト子ちゃんみたいにワタワタするようじゃない時点で? イイヤツだとは思っているよ…｣ 貴｢…そりゃドーモ｣ ページ16

一｢…!!｣




Aの言葉に…いや


その"言葉"を
一松に向けた時の───表情



普段はジトッとしている目も

その時ばかりは大きく開いた…様だった




…

そんな笑顔(かお)も出来んのか




そう思うや否や、

特に邪心が無いことを感じて
普通に返事をする一松



一｢…分かった

言っといてあげるから
もう行けば?


キンシンオンナ｣



A｢…百合女の次はソレか｣



一｢ヒヒッなんで?

事実じゃん｣



A｢いや、そうだけどさ…



とりあえず、
おそ松たちにそう伝えてもらうと助かる

悪いねお使いっぽい事させちゃって｣




一｢こんなゴミに
わざわざ謝る必要なんて無いデショ｣




A｢ああ、一松ｸﾝそっち系の人ね｣



一｢そっち系の人デス｣




冷や汗を流しながら
ハハッと失笑するA


それ以上、
特に話す言葉も見つからず
しばしの沈黙が続いてしまった



一｢…｣

A｢…｣



聞こえてくるのは


街の微かな生活音と
可愛らしく鳴く猫の声



Aの頭の中では

"男嫌い"が
少なからず存在しているもんで

どうしても
出てしまっている事に気づいていた




一松に気を使わせまいと

上手くこの場を離れる事にした




A｢あ、あの…じゃあ

ホントに行くわ

新たな出会いが?
ほら、あるかもだし…｣




一｢チッ…

クソ松みたいな事言うんじゃねえよ｣





ああ

この言葉は選択ミスだったか…




またヒヤリと冷や汗を流し

Aは
ぎこちなく笑顔が引きつってしまった





A｢…言っとくけど

わたしだって、出会い探してるし

毎日でも


そのおかげで
わたしはトト子ちゃんに出あ…｣





一｢?｣





A｢…

で、出会えたん…だし｣




急に落ち気味になっていく
Aの声色を聞きつけてか

おもむろに振り返った一松




A｢…出会えた…のにっ

わたしは……っ

それを…その、大切な出会いを…!｣



うつむき、しとしとと
Aの足元を濡らしていくのは




────涙






一｢…!!


ちょちょちょっ


は、いや…待って!



ムリっ

DTニートには泣いているオンナのコは
荷が重すぎるってっ


おい!｣



バッと立ち上がり
慌てながらAの元に駆け寄った一松


それに続いてか、
猫達もAの足元に近寄り
頬を擦り寄せる





A｢わ、わたし…っ


なんて…汚い…汚いの…!｣



一｢!｣




涙声のAの言葉に

一松は再び、声を呑んだ

お詫び→←…

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す