crime#7 ページ41
「……っ…!!」
パシッと乾いた音で、頬を叩かれた。
顔を上げると、ひどく怒ったオカンの表情。
「なんで分からんの?ホンマ、こんなにダメな子やと思わんかった。」
声を荒らげるいつもと違って、今日は落ち着き払っていて。
それが逆に恐怖心を煽る。
「アンタにいくらかけたと思ってるん…?もうお前しか居らんねん。ちゃんとしてくれな困るやろ」
最悪のタイミングで、オトンが帰ってきた。
オカンは何も言わず、解答冊子を渡す。
オトンは目を通すと、思いっきり床にそれを叩きつけた。
「…がっかりや。お前に期待した俺が馬鹿やったわ。もういい。世襲制はやめる。」
オトンとオカンの視線は冷たくて、ゴミを見るように軽蔑してて。
「お前なんかどうにでもなればいい。」
捨てられた。そう思った。
兄ちゃんが死んで、僕だけになって
ちょっとだけ、期待してしまってたんや。
兄ちゃんみたいに、今度は僕が愛されるんやないか、って。
もしかしたら、オトンとオカンは“優等生の息子”を愛してただけで、兄ちゃんのことも愛してなかったのかもしれない。
それでもよかった。優等生の息子になって、愛されてると錯覚したかった。
…でも、変わらなかった。
「…っ……。」
涙が溢れて止まらなかった。
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うぇすと(プロフ) - yuiさん» コメントありがとうございます!全部読んでくださったんですか!嬉しいです♪是非他の作品にも遊びにしてください! (2014年10月12日 7時) (レス) id: 23b6e627cf (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 初めまして。小説全部読みました! とても素晴らしかったです! 最後の作者様の言葉がとても心に響きました。 お疲れ様でしたm(_ _)m (2014年10月11日 1時) (レス) id: 95888b2c9a (このIDを非表示/違反報告)
うぇすと(プロフ) - みなこさん» いえいえ、ご期待に添えられず申し訳ないです…。ジャニストの小説も書きたいんですけどね…。あと少しですが、見守って下さると嬉しいです! (2014年10月3日 21時) (レス) id: 23b6e627cf (このIDを非表示/違反報告)
みなこ(プロフ) - 無理なお願いすみませんでした(;´д⊂)完結まで楽しみに見せていただきます! (2014年10月3日 21時) (携帯から) (レス) id: 2b4a624210 (このIDを非表示/違反報告)
うぇすと(プロフ) - みなこさん» コメントありがとうございます(*^^*)リクエストはとても嬉しいのですが…すみません。もうこのシリーズは完結させようと考えているので、ジャニストver.は厳しいかと…(汗) (2014年10月3日 20時) (レス) id: 23b6e627cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うぇすと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/7553/
作成日時:2014年7月19日 11時