課外授業【緑橙】

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「大倉くんって、どんな子なんです？」




昼休憩、職員室でコーヒーを飲みながら村上先生に聞いてみる。




「あの子はようわからへん。まぁ、学年１の問題児やな。」




村上先生は去年もこの学年の担任で、




大倉くんを受け持ってたわけではないけど、話はよく聞いてたらしい。




「生意気な事ばっかり言うて、完全に教師を舐めとんねん。」




「そうですか…。」




まぁ、さっきの様子から容易に想像できるな。




午後の授業は、大倉くんを注意して見てた。




静かに授業を聞いてはいるけど、机の上にはノートも教科書もない。




聞くと、「忘れた。」らしいねんけど。




俺のを貸しても、「いらない。」




と拒否される。




何度も言うと使ってくれたものの、ペンは全然はかどかなかった。




結局俺は付きっきりで指導に当たった。





仲のいい友達も見当たらず、




関わろうとする姿勢もなくて、１人でいる。




帰りの会が終わるとすぐに教室を飛び出して帰っていった。




噂通りの変わった子。





正直言うと、あんま関わりたくないタイプやと思った。

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