アフターストーリー 八話 ページ29
私達はすぐに、ダンブルドアにふくろう便を送った。
手紙にあまり長い事は書けず「すぐに話したいことがある」とそれだけを書いた。
しばらくして、ダンブルドアは姿現しで私達の前に現れた。
ダ「エマ...何があったのじゃ？」
深刻なその瞳には、かつてのきらめきはなく、焦りと混乱が透けて見えた。
私は震える体をギャリーにさすってもらいながら、ダンブルドアに打ち明けた。
『私の能力がまた暴走して...私、リーマスを...』
ダ「リーマスは？」
ギャ「無事です。暴走しきってしまう前に、エマが姿現しでここに」
ダンブルドアが悲しそうに、私をじっと見つめた。
ダ「ヴォルデモートに見つかるのも時間の問題じゃろう。
能力がその状態では、いつ乗っ取られてしまってもおかしくはないのじゃ」
操られた時のあの感覚と光景が、一瞬頭をよぎった。
ダ「...忠誠の術をかけねばならぬ。ギャリーと共に、ここで隠れて生活するのじゃ。
友人達にはもちろん明かしたほうがよいじゃろう。
ジェームズ達は忠誠の術で今は自宅から出られぬ。彼らには後でわしが伝えよう。
それ以外の皆をここに集めるのじゃ」
大事な話があるの。ギャリーの家に来て。 エマ
それだけを四人分走り書きし、ふくろうの脚に縛り付けた。
「リーマス」「シリウス」「ピーター」
セブルスとは、連絡がつかなくなってしまっていた。
彼は死喰い人になったのだ。ヴォルデモートの側近であるということから、
いくら友人でも、手紙を出すわけにはいかない。
レギュラスは、元死喰い人だったのだが、私が救ってから、
完全にそちら側とは縁を切ったらしい。
まだ怪しいというダンブルドアとギャリーに頼み込み、事情だけ後で説明することになった。
不安に押しつぶされそうになりながらも、ふくろうを見送る。
ダンブルドアも、もはや余裕の色はない。
いつ見つかるかわからない。いつ乗っ取られるかもわからない。
いつ、誰かを傷つけてしまうかわからない
――――傷つけるだけでは済まされないかもしれない。
ダ「恐れることはないのじゃよ、エマ。君は強い」
『...どうして、どうして恐れずにいられるんですか？死ぬのは怖いのに...！
欲しくもないこんな能力で、私は――――』
ギャリーが私の手を強く握った。
ダ「君が辛いのは承知しておる。わしが君を助ける。
じゃが、自分を信じることを忘れてはならん」
『...はい』
私は暗い声で呟いた。
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花吹雪 - 最初「蛇の呪いの目」を読んだんですけど、まさかこれに繋がってるとは…… (2018年2月25日 22時) (
レス) id: 0d387c6cdc (このIDを非表示/違反報告)
masyu - 一気読みしました......凄く切ない......素敵なお話でした！今から次のお話も読ませていただきます！応援してます！ (2018年1月7日 20時) (レス) id: 065dd9adad (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(プロフ) - とても面白かったです！とても幸せそうだけれどほんとは悲しい物語で最後泣いちゃいました(´；ω；｀) (2017年12月23日 7時) (レス) id: c37e0e7b77 (このIDを非表示/違反報告)
暖（受験生）(プロフ) - おぉー！一気に読んでしまいました！とても面白かったです^^完結おめでとうございます！面白かったです^^ (2016年12月27日 2時) (レス) id: 1ca1a708f4 (このIDを非表示/違反報告)
漆 かよ(プロフ) - 素晴らしいお話でした！長くなってしまい申し訳ありません。こんなに感動したのは初めてで、言葉にしきれません…。短編集も閲覧させて頂いたのですが、もう素晴らしいしか言えません！！長文失礼しました。オチはフレッドに一票でお願いします(*´∀`) (2016年12月21日 0時) (レス) id: c34cbcce1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イレイ | 作成日時：2016年4月19日 0時
