四十四話 ありえない話 ページ44
「目を覚ましたようじゃのう」
ゆっくりとまぶたを押し上げると、ダンブルドア先生の顔が映った。
魔法薬の匂いが、鼻につんとくる。おそらくここは、医務室だろう。
私は、しばらくの沈黙の間に、すべてを思い出した。
『先生！ジェームズ達は！？』
ダ「エマ、落ち着くのじゃ。彼らは無事じゃ」
『...はぁ、良かった』
ダ「マーカスが、君が湖で溺れているところを救ってくれた。一体何があったのじゃ？」
私は落ち着いて、ゆっくりと、話し始めた。
『私が湖のそばを歩いていたら、声がしたんです。「助けて」とか、「死んでしまう」とか』
ダ「誰の声だったか、覚えておるかな？」
『忘れるはずありません。ジェームズと、シリウス、リーマス、ピーター、リリー、セブルス』
その時のことを思い出し、頭が痛くなったので、
少し黙って、それからまた話した。
『はっきり見えました。六人が、湖の底に沈んでいるのが。
だから、助けようと思って、それで――――もう、覚えていません』
ダンブルドア先生は、しばらく考え込んだ様子だったが、それから言った。
ダ「話してくれたことを、感謝しなければのう。
そして、教えなければならないことがあるのじゃ」
『なんですか？先生』
ダ「君が見た彼らの姿は、どうやら幻らしい」
私が「でも」と言うか言わないうちに、ダンブルドア先生が言った。
ダ「君がマーカスに助けられ、気を失っていたとき、彼らはその場に駆けつけていたのじゃよ」
驚いた。幻？でもはっきり見たんだ。嘘なはずない。
私の頭がおかしくなったとでも、言いたいのだろうか？
ダ「君は狂ってはおらんよ」
先生は、私の心を見透かしたようだった。
ダ「言い方が悪かったのう。君は、幻を「見せられた」のじゃ」
『...見せられた？』
ダ「君のお母上は純血の魔女じゃった。その血を継ぐ君を、ヴォルデモートが狙っているのじゃ」
『私の血を？意味がわからないわ！――――わかりません、先生』
私は混乱していた。わからないことが多過ぎる。
ヴォルデモートに狙われているなんて、ありえない。
マグルが考える、運命の王子様と姫が結婚する話よりも、ありえるはずがない。
ダ「最初から、話して聞かせたいのじゃが、いいかの？」
『...はい』
私はこっくりと頷いた。
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こん(プロフ) - ルーモスさん» 大変申し訳ありません！いえいえ！全然そんなことないです！ありがとうございます。お楽しみいただけて幸いです！ (2015年8月21日 12時) (
レス) id: 813c3ea4d2 (このIDを非表示/違反報告)
ルーモス - いえいえ！私の携帯がおかしいのかと思ってしまって…。気掛かりな事言ってすみません！お話とてもおもしろいですっ！続き楽しみに待ってますね！ (2015年8月20日 20時) (レス) id: 18d5c3985a (このIDを非表示/違反報告)
イレイ(プロフ) - ルーモスさん» 申し訳ありません。当小説は、作者の希望により名前変換に対応しておりません。ご了承ください。 (2015年8月20日 17時) (レス) id: a4ba4bd797 (このIDを非表示/違反報告)
ルーモス - 名前変換できない… (2015年8月20日 16時) (レス) id: 18d5c3985a (このIDを非表示/違反報告)
イレイ(プロフ) - 陽菜さん» ありがとうございます！そう言っていただけるととても嬉しいです。頑張ります！ (2015年8月6日 21時) (レス) id: c140e15251 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イレイ | 作成日時：2015年7月26日 1時
