検索窓
今日:3 hit、昨日:40 hit、合計:271,989 hit

46話 ページ47

「ふ、伏黒くん…あの、一緒に帰っても大丈夫かな?」


「あ"?」


「ひっ…」



『ちょっと…』





あまりに凄い形相で紗里ちゃんを睨むから、腕を引いて距離を取らせる。




伏黒くんは「無理。」と言いつつも、なんだかんだでこうして普通に(?)話せるくらいにはなったらしい。






なんでそんなに嫌なんだろうな…なんて、この時は呑気に思っていた。





『いいじゃん、帰りなよ。』


「はぁ?」





紗里ちゃんに聞こえないくらいの声で私たちは話す。


これでもかというほど、私のことさえ睨んでくるから怖気付きそうになるけど。





伏黒くんは、ジトッと私を睨んで、そして背を向けながら言う。





「……お前がそれでいいんなら、別にいい。」


『え…?う、うん。』


「……はぁ。

おい、家どっちだ。」



「え…!あ、あっちです…」



















「君が伏黒の彼女さん?
別れたって聞いたんだけどマジ?」





「ねぇ、あなたAちゃんよね?
あの紗里って子ヤバかったよ。
さっき、伏黒くんのジャージ着てた。」






「どっちなん?
捨てた方?捨てられた方?」






「校内で腕組むのは流石にヤベェだろ…はは。」









……わからなかった。



どうしてこうなっているのか、理由が全くもって。






ただわかるのは、伏黒くんの隣には紗里ちゃんがいることが当たり前になっていること。



それもただの友達とは思えないほどの距離感で。







まさか…本当に、紗里ちゃんのことが好きになった?



私はもう……彼女としての役目を終えたの?





わかんない…ねぇ、伏黒くん。





『……伏黒くん。
今日、話したいことあるから一緒に帰れる?』



「……おう。」






目を見開いた伏黒くんは、二つ返事で承諾してくれて安心した。





聞くのは怖い。


でも……希望は捨ててないから。






だから……







「あ…!伏黒くん!今日一緒に帰るよね?」







……どうして。




ねぇ、なんで当たり前のように腕を組むの?






「あ、いや…今日は、」







……別に、振り解かないのか。



困ったように伏黒くんは、私と紗里ちゃんを交互に見る。






……そっか。





もう、わかった。






『……やっぱいいや!』


「え、けどお前……」


『また今度帰ろっ。
私、移動教室だから行くね!』


「おい!待て!」





聞けるわけない…一緒にいれるわけない。



いつからこんなに距離が空いてたんだろう。

47話→←45話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (521 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1250人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 虎杖悠仁   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

美悠 - ちゃっぱさん» じゃあ洪水のように泣きますねw(え?)続編おめでとうございます!!! (2022年3月17日 20時) (レス) id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - 美悠さん» 大丈夫です。その涙、受け止める覚悟は済んでます。地中海の底までサヨナラしたいですよねっ♡() (2022年3月17日 19時) (レス) @page50 id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
美悠 - 読んでて泣きそう…どっちもいい子すぎる…とりあえず紗里ちゃんは沈めてきます…☆(野蛮) (2022年3月14日 23時) (レス) @page48 id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - 美悠さん» 優等生と思わせておいてからの、その見た目に反してってやつですよね…あぁ、好きぃ (2022年3月14日 1時) (レス) @page48 id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
美悠 - ちゃっぱさん» 恵ちゃんは美形でクールですけど、実は元ヤンなところ凄くポイント高いんですよ笑 (2022年3月11日 21時) (レス) @page46 id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ちゃっぱ195 | 作成日時:2021年12月26日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。