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44話 ページ45

クラスが違うのに、そこからは伏黒くんと仲良くなるのが早かった。





「お前、危なっかしい。」




そう言われて、下校する時とかは一緒に帰らされたり。



今思えば、あれは伏黒くんなりのアピールだったのかもしれないけど。







……そもそも、いつから私のことを知っていたんだろうか。




そう思わされたのは、






「ずっと好きだった。」






真剣な顔でそう言われた時だった。




あまりに突然すぎて、頭が追いついていなかったから伏黒くんの顔をただ凝視することしかできなくて。




だけど、「返事は今すぐじゃなくていい。」と言って立ち去ろうとする彼を気がつけば引き止めていた。







『…………私も、好きです…』





別に最初から彼を怖いと思っていたことはないけど。



それでも、関わるうちに知った優しさとか、可愛い不器用さとか、やっぱりカッコいい姿とか。





あぁ…言葉に出してようやく実感してくる。



そんな彼のこと、私は好きになってた。








「ッ…….そっ、か。」





その時の伏黒くんの顔は絶対に忘れられない。



照れ臭そうに、でも嬉しそうに笑いながら手の甲で口元を抑えるその姿に、ギュウッ…と胸が苦しくなった。







その日は、太陽がよく笑ういい天気だった。















『どうしよう…明日のテストできる気がしない…』


「とりあえず俺が教えたところだけ暗記してりゃ大丈夫だろ。」


『うん……頑張るね。』


「…。
90点取ったら、何か一つ願い聞いてやる。」



『え!ほんと?!』






急に明るくなって食いついた私に、伏黒くんは苦笑いを浮かべた。



伏黒くんと付き合って、彼のことをより詳しく知った。





伏黒くんは私に甘い。




なんてことない顔をしながら、ちゃっかり手を繋いできたりするし。



ボーッとしながら、当たり前のように頭を撫でてきたり。



2人の空間になったりしたら、距離感バグったり。







しっかりと私は幸せに浸っていた。
















その日は確か雨だった。





「おい!運ぶの遅ぇんだよ!」




ドンッッ




その声と共に聞こえてきたのは、何かが床にばら撒いた音と鈍い音。




廊下の曲がり角から恐る恐るそちらを覗けば、女の子が1人見覚えのある男子たちに囲まれていた。







…怖いし、関わりたくないからスルーしたかったのに。





『やめなよ。』


「……ッ!」




「あ"?」





あれ、何やってんだ私。

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設定タグ:呪術廻戦 , 虎杖悠仁   
作品ジャンル:恋愛
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美悠 - ちゃっぱさん» じゃあ洪水のように泣きますねw(え?)続編おめでとうございます!!! (2022年3月17日 20時) (レス) id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - 美悠さん» 大丈夫です。その涙、受け止める覚悟は済んでます。地中海の底までサヨナラしたいですよねっ♡() (2022年3月17日 19時) (レス) @page50 id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
美悠 - 読んでて泣きそう…どっちもいい子すぎる…とりあえず紗里ちゃんは沈めてきます…☆(野蛮) (2022年3月14日 23時) (レス) @page48 id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - 美悠さん» 優等生と思わせておいてからの、その見た目に反してってやつですよね…あぁ、好きぃ (2022年3月14日 1時) (レス) @page48 id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
美悠 - ちゃっぱさん» 恵ちゃんは美形でクールですけど、実は元ヤンなところ凄くポイント高いんですよ笑 (2022年3月11日 21時) (レス) @page46 id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちゃっぱ195 | 作成日時:2021年12月26日 0時

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