5話 ページ6
そう、私はどうかしてる……追い出そう、良い言い訳を作って…それで………
「ねー、あの制服どこの高校かな?」
『どれー?
………………え"っ!』
友達が指差す方を見れば、あれは…悠仁くん…!!
正門に背中を預けてスマホを見ている。
な、なななんでいるの……!
「……あ、A!」
「Aの知り合いなの?」
『え?!あ、う、うん!まあね!』
「彼氏?」
『違う。』
私がそう会話している間に、悠仁くんはこちらに近づいてくる。
「帰ろーぜー。」
『あ、そ、そうだね!帰ろっかぁ…?!
ごめん!また明日!』
私は悠仁くんの背中をぐいぐいと押して、同じ高校の人がいないところまで行く。
「何?どうしたん?」と前から声が聞こえるけど無視だ無視。
『なんっでいるの…!』
「いやぁ、任務の帰り道にAと同じ高校の制服着た人達が学校から出てくんの見えたから待ってみた。」
『任務……?
まあいいや…とにかく、ビックリしたじゃないですかぁ…!』
「ごめんって。」
でも笑う彼に、私もなんだかどうでもよくなってきて『…まあ、帰りましょう。』と背中を向ければグイッと後ろから手を引かれる。
振り返れば、悠仁くんは「敬語、やめて。」と言う。
『…でも』
「お願い。」
『…了解した。』
「なんだよそれ。
A面白ぇな。」
『〜ッ!』
そしてポンッと頭に置かれる大きな手。
さりげなくするその行為にドキッとするのは不可抗力だ。
「うっし、行こうぜ。
…なんか顔赤くね?」
『赤くない…です!』
「あ、敬語!」
『これは違うから!』
絶対追い出してやる…!
.
「あと5分待ってー。」と言われて私は制服から着替えて座って待っていた。
そして目の前に出された美味しそうなご飯達に目が釘付けになる。
『え…え!』
「せめて何かできねーかなぁって思って。」
『美味しそう…!』
「冷めないうちに食おうぜ。」
そっ…と口に入れる。
…なんだこれ、美味しすぎる。
これは胃袋を掴まれそう…。
「うまい?」
『うまい……!』
「よかった〜!
…あ、口に付いてんぞ。」
『え……あ…っ』
…今何された?
口元に付いたご飯を悠仁くんは掬うように取ったかと思えばそのまま自分の口に……
「リスみたいで可愛い。」
『……馬鹿ぁ!』
やっぱり追い出してやる!
1249人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美悠 - ちゃっぱさん» じゃあ洪水のように泣きますねw(え?)続編おめでとうございます!!! (2022年3月17日 20時) (レス) id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - 美悠さん» 大丈夫です。その涙、受け止める覚悟は済んでます。地中海の底までサヨナラしたいですよねっ♡() (2022年3月17日 19時) (レス) @page50 id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
美悠 - 読んでて泣きそう…どっちもいい子すぎる…とりあえず紗里ちゃんは沈めてきます…☆(野蛮) (2022年3月14日 23時) (レス) @page48 id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - 美悠さん» 優等生と思わせておいてからの、その見た目に反してってやつですよね…あぁ、好きぃ (2022年3月14日 1時) (レス) @page48 id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
美悠 - ちゃっぱさん» 恵ちゃんは美形でクールですけど、実は元ヤンなところ凄くポイント高いんですよ笑 (2022年3月11日 21時) (レス) @page46 id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちゃっぱ195 | 作成日時:2021年12月26日 0時