23話 ページ24
あまりに急すぎる展開に、しばらく店のガラス窓に張り付けになってたけど、こうしちゃいられない。
『行くよ!真実を突き止めなきゃ!』
「私まで巻き込まないでよ……。」
急いで友達の手を引いて店を出る。
尾行なんて本当はしたくない…でも、これは"同居人"として知っておくべきこと…だと思うんだ。
『……なんか、悠仁くんいっぱい荷物持ってるね。』
「持たされてるだけじゃないの?隣の子に。」
『違うんだよ。
悠仁くんは自ら持ってくれる紳士だから。』
「ふーん…?」
『あ、ねぇ…!今、距離近かったよね?!』
「隣の子がどついただけに見えたけど。」
『ほら…!今も!』
「今のは女の子の方が蹴っただけでしょうが…。」
美女と悠仁くんは、後ろから離れて見ていてもとっても仲が良さそうに見える。
しかも…あれは悠仁くんと同じ学校の制服なのでは…?
色とか、雰囲気的に。
そういえば、悠仁くんの学校事情はよく知らない。
でもそうだよね…あんなにいい人だから、仲のいい女の子だってもちろんいるだろうし…いや、あれはもしかしたら本当に彼女かもしれない。
『……帰ろう。何やってんだ私は。』
「いいの?」
『うん…悠仁くんのプライベートにまで漬け込んだらダメな気がする……。』
…まあ、普段一緒にいて、プライベートなんてあってないようなものだけど。
私が踵を返して帰ろうとした時、
ツンッ ドサッ!
『っわ……!』
「A大丈夫…?!」
何かにつまづいて盛大に転けてしまった…。
痛い…そして恥ずかしい…。
「………A?」
『あ、』
「何やってんの?こんなとこで。」
………バ レ タ。
悠仁くんの隣ではさっきの美女が私を同じように見下ろしている。
悠仁くんは両手と両肩いっぱいに荷物を抱えているにも関わらず、「大丈夫?立てる?」なんて心配そうな顔をして、しゃがんで私に手を差し伸べてくれる。
…ズキッ
なんか、胸が苦しい。
素直にその手を掴んで立ち上がる。
「こんなとこで会うなんて偶然だな!」
『そ、そうだね……あはは。』
「この子は?」
美女が私を見て言った。
声まで綺麗だ……。
私とは全然違う彼女を前にして、ふつふつと込み上げてきたのは劣等感だった。
だけど、次の一言でそんなこと私は忘れてしまう。
「あ、虎杖がよく話してる子?」
1249人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美悠 - ちゃっぱさん» じゃあ洪水のように泣きますねw(え?)続編おめでとうございます!!! (2022年3月17日 20時) (レス) id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - 美悠さん» 大丈夫です。その涙、受け止める覚悟は済んでます。地中海の底までサヨナラしたいですよねっ♡() (2022年3月17日 19時) (レス) @page50 id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
美悠 - 読んでて泣きそう…どっちもいい子すぎる…とりあえず紗里ちゃんは沈めてきます…☆(野蛮) (2022年3月14日 23時) (レス) @page48 id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - 美悠さん» 優等生と思わせておいてからの、その見た目に反してってやつですよね…あぁ、好きぃ (2022年3月14日 1時) (レス) @page48 id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
美悠 - ちゃっぱさん» 恵ちゃんは美形でクールですけど、実は元ヤンなところ凄くポイント高いんですよ笑 (2022年3月11日 21時) (レス) @page46 id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちゃっぱ195 | 作成日時:2021年12月26日 0時