24話 ページ25
痛みと貧血で意識が朦朧としてる…
私、今どうなってるんだ…?
確か、死に物狂いで呪霊を祓って、死に物狂いで家まで帰ってきて……
「おい、意識失うなよ。
俺が死にそうになる。」
『…はは、何だそれ。』
私を横抱きにして一瞬、浮遊感が襲った後はそこは見慣れた高専内だった。
「おい硝子ッ!!重症だ!早くしろ!」
「そんなに大きい声出さなくても聞こえてるよ。
待ってなA、すぐ終わるから。」
『うん…あり、がと……』
本当にすぐ終わって、「ちょっと休んでから帰りな。」とベッドを貸してもらって硝子は別のところへ行ってしまう。
……先ほどからもの凄い鋭い視線を受けてる。
体に穴が空きそうってまさにこの時のためにあるくらい。
『そんなにムスッとしてないで、こっち来て?』
「…。」
『うむ、良い子じゃ。』
少し離れた扉の前から、口を尖らせてツカツカとこちらに来て横に置いてあった椅子にドカッと座る悟。
あー…心配かけさせちゃったかな。
『悟が今日私の家に来てくれなかったら死んでたかも。ありがと……わっ…!』
「……嘘でも、死ぬとか言うなよ。
まじで心臓に悪い。」
抱きつく悟がいつも以上に幼く見えて、よしよしと頭を撫でると「ガキ扱いすんな。」と手を払い除けられた。
「嘘…俺が守んなきゃダメなのに、またお前を…ッ」
『悟のせいじゃないから。私がしくじっただけ。
いやぁ、今日の相手は強かったなあ!』
「ごめん……傷作らせて。」
『ッ….』
だから、悟が謝る必要ないのに。
でも悟にとって、高専時代に一度だけ私が瀕死状態になった"あの時"のことが一生の後悔なんだって知って。
「もう…お前が傷つくの見たくない。」
『大丈夫だから。顔あげてよ。』
「…………特級?」
『…うーん、どうだろうね…
あー!わかった!言うから!その通りだよ!』
ギロリと悟の目がぎらついて、めちゃくちゃ怒らせてしまったのを察知した。危ない。
一級の術師が特級を相手するのはざらにある。
私だって経験はある。
「チッ…いよいよ上層部のやつら全員ぶっ潰しそうなんだけど。」
『まだそう決まった訳じゃないでしょ…。』
悟が手を回して私を特級相手の任務に行かせないようにしていたのは知ってた。
悟のことが嫌い=悟が好きな私のことも嫌いだから。
「痛む?傷。」
『大丈夫。ありがとね。』
「ん…。」
『またハグ?はいはい。』
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ちゃっぱ(プロフ) - プスメラウィッチさん» 初めまして!コメントありがとうございます^_^ オチは作成当初から決めています!ネタバレになってしまうのでオチをここで言うことは出来ませんが、完結間近ですのでぜひ楽しみに待っていただけると嬉しいです( ; ; )ありがとうございます!!頑張ります!! (2021年6月23日 22時) (レス) id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年6月23日 19時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃっぱ195 | 作成日時:2021年5月3日 14時