21話 ページ22
まあ、悟の欲をナメたらダメだっていうのはここ一年で十分にわかっているから。
『可愛い生徒たちが待ってんだから。』と何とか説得して渋々私の家から出ていった悟を見送って、ふーっ…とやっと肩の力を抜いた。
『いつまで……続くんだ。』
全ての元凶である私が何言ってんだ。
簡単な話だ、終わらせたいなら選択肢は二つ。
悟を選ぶか、傑を選ぶか。
ただそれだけ。ただそれだけのことが
『こんなに面倒くさくて、辛くて、切ないなんて……はぁぁぁ…』
悟のいない1人の部屋で机に伏せた。
時間がないのに食べ終わったお皿を洗って行った悟。
いつから忍ばせていたのか、私のと隣に並べられた歯ブラシで歯磨きをする悟。
ちょっと口を閉じて身支度をするだけで様になる悟。
全部、全部が、
『好き…………
え？』
いや、は？
今、私なんて言った？
悟を、好……
『………いやいやそんな訳ないでしょうが。』
悟だけは好きになってはいけない。
悟が私に費やしてくれた時間をこれ以上奪うわけにはいかないんだから。
チクッ
『そうだね…早いうちにケジメつけないとなあ。』
私も自分自身の任務のための準備をしながら考える。
この一年、悟といて本当に心が軽かった。
それは単に欲を満たしているだけというのもあるけど。
1人じゃなくて、誰かがそばにいて、一緒に笑ってくれて、言葉なんてなくても通じてしまう。
悟だから救われたのかもしれない。
『……………傑。』
部屋の隅にある4人で映った写真と黄色い水仙。
『ちょっと萎れてる…』
替え時かなぁ……
この際だから、もう捨てて二度と部屋に飾らないようにしようか。
でもそれは、私の中で傑を消すことと同じ。
傑を、消す………
.
『…………まぁ、馬鹿なのは知ってたけどさ。』
いや、これは不可抗力だ。
任務で疲れていたから、通りかかった花屋さんでまた黄色い水仙を買ってしまっだけだきっと。
なんでこんなにも手放せないの。
あなたはなんで私を解放してくれないの。
そんなこと言ったって、傑のお墓参りに未だに行けていないのは誰だって話だけど。
『ねぇ傑……私、どうしたらいいの……ッ』
もうわからなくなってきた。
あなたに会いたい、あなたのことが好きなのに、
『悟の手を…離せない……ッ』
こんなに心が乱れているのも、きっと不可抗力だ。
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ちゃっぱ(プロフ) - プスメラウィッチさん» 初めまして！コメントありがとうございます^_^ オチは作成当初から決めています！ネタバレになってしまうのでオチをここで言うことは出来ませんが、完結間近ですのでぜひ楽しみに待っていただけると嬉しいです（ ; ; ）ありがとうございます！！頑張ります！！ (2021年6月23日 22時) (
レス) id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか？できれば五条悟オチでお願い出来ますか？続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年6月23日 19時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃっぱ195
| 作成日時：2021年5月3日 14時
