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「Aー、合コン来てくれない？人数足らなくてー！お願いっ！」
私の仲良しの同期、みちかちゃんが私の前で手を合わせていた。
「合コンって…あんた彼氏おるやん。」
「彼氏はもう別れたの！だからお願いー」
恋人という関係に対して異様にさっぱりしているのが彼女。肉食系女子というのだろうか。その辺のことはよく分からない。
「もー、分かったわ。行くだけで良いんやろ。」
「わー！ありがとうA！好き！」
「そんな軽く好き好きいうてええもんちゃうで。」
「今はAにしか言ってないよ！」
「はいはい」
後から聞くと5人5人の合コンらしく…。
私と同年代の男性方が来ると言うことで。
しかもイケメンらしいから少し期待。
まあ私は丸ちゃんだけやけどな！
「A！なにぼーっとしてるの！行くよ！」
イケメンと言うことでいつもより気合いが入っているみちかに連れられ、仕事後、指定された店に向かった。
そして通されたのは居酒屋の個室。
私たち以外にもう3人女の子がいて、男衆は4人いた。
「もー、みちかちゃんたち遅いよー」
「ごめーん」
女の子の1人が文句を言う。
あ、あの子確か受付の…
「女子初対面なんで女子だけ自己紹介してて良いですかー」
「良いよー」
受付の子の横に座っていた子が男衆のひとりに許可を取り、女子だけの自己紹介タイムが始まった。
「えと、営業部の三宅Aです。」
「同じく営業部の大川みちかですー！」
「受付をしてます、舟山友里です。」
「人事部の望月花凛です！」
「私は、友里と花凛と違う会社なのですが、友達なので来ました、栗田夏樹です」
一応一通りの自己紹介が終わった後で、男衆の中の一人が口を開いた。
「ごめんね、あともう1人、仕事で遅れるらしいから先に始めようか。」
そうして、男衆の自己紹介をし、改めてこっち側も自己紹介し、お喋りタイムへ。
「A！私高木くん狙うからお願い！」
「はーい」
みちかが狙っている高木くんは確かにみちか好みの顔とスタイルだ。
こう見ると、確かにイケメンは多いが私の好みはいない。
しかももう、みちかは高木くん、舟山さんは松本くん、望月さんは設楽くん、栗田さんは平川くんという風にそれぞれカップル的なものが出来ていた。
要するに、私、ぼっち。
私はビールを飲み干した。
「けっこー豪快に飲むねんなぁ〜！」
聞き覚えのある声の男性が笑いながら言ってくる。
「こんなもんですよ。」
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作者名：昴 | 作成日時：2020年1月6日 13時
