第百六話 衝撃の事実 ページ23
「失礼。その服、秀尽の学生さん、ですよね……ってA?」
聞き覚えのある声がしたと思ったら目の前に吾郎がいた。Aの表情がぱああっと明るくなる。
「吾郎!!」
「「ごろう?」」
「ああ、僕。明智吾郎っていいます。明日、一緒に出演するから挨拶でもと思って声を掛けたんだけど、それがAだったなんてすごい偶然だね」
「ね!会えて嬉しいよ」
効果音に『いちゃいちゃ』とつきそうな雰囲気になる二人。その雰囲気を壊すため……というより謎を解くため竜司が割って入る。
「ちょちょ、ちょいまち。お前ら知り合い?」
「あっ、言ってなかったね。わたしたち、婚約者なの」
「「こ、婚約者!!??」」
この事実には普段はあまり動じない蓮でも驚いた。そもそも、Aからそういった話は全く聞いていなかったので驚くのも無理はない。
「あはは。詳しく説明したいところなんだけど……ごめん、明日の打ち合わせがあるからもう行かないと」
「そっか。頑張ってね」
「うん。君たちはこれからケーキを食べに行くのかい?僕もお腹空いたよ。お昼、食べ損ねちゃってさ」
「あ?ケーキ……?何の話だ?」
「あれ、違ったかな。美味しそうなパンケーキ……とか聞こえたから。まあ、いいや。明日、スタジオで」
そう言って吾郎は立ち去る。Aは一時、「……!」と固まっていたが吾郎が立ち去っていくのを見て、急いで彼を追いかける。
「ご、吾郎!待って……」
「A?どうし……」
吾郎が言い終える前に、Aはその手に飴玉の入った個包を握らせた。
「さっき、お昼食べ損ねたって言ってたから。ちょっとでもお腹の足しになればいいな」
「……!ありがとう。打ち合わせの前にこっそりいただくよ」
「うん!」
今度こそ明智は立ち去った。Aはその背中を見送ってから蓮たちの元へと戻った。
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すみれ(プロフ) - テイル@パピコ同盟さん» コメントありがとう〜〜!こちらこそ返信遅くてごめんね。更新頑張ります!これからもよろしくね! (2020年7月11日 16時) (レス) id: 28009c6402 (このIDを非表示/違反報告)
テイル@パピコ同盟(プロフ) - 続編おめでとう!最近話せてなくてごめん!頑張ってね!これからも応援するよ! (2020年7月11日 6時) (レス) id: f918ed1ff0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すみれ | 作成日時:2020年7月10日 21時