第293話 ページ30
しばらく家系図を見ながら考えられるケースを片っ端から考えてみたが、私の記憶がごちゃごちゃしているのもあってか話が進まなかった
近藤さんが用事があると言って外れると、また次回話をしようという流れになり解散となった
IN 自室
A「なんで…思い出せないんだろう……」
昔の事を思い出そうとすると、頭にもやがかかったように住んでいた家すらも正しい記憶なのか危うくなっていく
兄上の幼い顔も、もやがかかってどんな顔をしているのか分からない
分からないが故に、今の兄上を見るのが怖いのかもしれない
夜桜を両手で抱えながら壁に凭れる
力を感じる…なんていったら厨二臭いだろうが、刀には魂が宿っている
それはどの侍も知っている筈、だがこの夜桜の力は少し違う
熱く、熱く燃え上がるような闘志と
血が流れ、人生の終焉の儚さが見たくなるような殺戮欲が湧き出てくる
この欲が私本来のものなのか、それとも夜桜との相性の問題なのか…それはわからないが、伊東の一件で初めてこの刀が尋常ではないなにかを持っていると確信できた
A「旋風の力と灼熱の力、ねぇ…」
馬鹿馬鹿しい、そう思いたい所だが目の当りにしてしまった以上架空の御伽話なんかで片付けられない
この現実離れした力は、総悟にも言えないし言いたくない
人間と天人のハーフではなく、天人と化物のハーフになってしまいそうだからだ
自分で自分が信じられない…そんな私が、私について調べる
どうにも可笑しい話だ
A「自分を信じるって難しいなぁ」
「何も難しくねぇよ」
襖を開けて立っていたのは土方さん
ベタな展開では総悟がかっこいい台詞を言うはずなのになんで此奴が出てくるのかイマイチ分からない
A「そう言える人は自分に自信がある証拠じゃないですか」
土方「俺にはお前等や真選組…護りたい奴等がいる、その為に生きてるってわかってりゃ自分信じるしかねぇよ…」
煙草の息をふぅ…と吐きながら私の瞳を見る土方さん
その目に迷いはなく、本音を私に言っているように思えた
土方「俺ァな、別に自信なんざねぇ…だがテメェ等を護る為に力がいる。なら力をつけたい自分を認めて強くなろうって次第だ。俺からしたらAの方がよっぽど強ぇと思うぞ」
この人の眼光と目力には、やっぱり負けるしかない
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雷帝 - 一番最初に読んだ時からドキドキ感が止まりませんでした!!!何度も読み返しているかんじです!更新頑張ってください!!!応援してます!!!! (2016年2月13日 16時) (レス) id: ed16165204 (このIDを非表示/違反報告)
なつき - 最初から読ましてもらいました!すっごく面白くてハマっちゃいました!これからも応援してます!更新頑張ってください! (2015年7月25日 21時) (レス) id: e23714e139 (このIDを非表示/違反報告)
なくら(プロフ) - リリさん» コメありがとうございます!少しずつですが更新していきたいと思っております!応援ありがとうございます!! (2015年6月20日 22時) (レス) id: 2b1cad12be (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - すっごく続きが気になります!更新待ってます!頑張ってください (2015年6月20日 16時) (レス) id: f55672db75 (このIDを非表示/違反報告)
なくら(プロフ) - あくまでアニオタですわさん» ベタですがかっこいいやつですよねー!本編にのせる予定ですが、出来なさそうでしたら番外編などで紹介させていただきたいと思います!リクありがとうございました!! (2015年5月2日 19時) (レス) id: 2b1cad12be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なくら | 作者ホームページ:http://nakura/hosizuki1
作成日時:2014年3月17日 19時