第286話 ページ23
私が捕まったら元も子もないので、二人をフロアへ向かうよう促し魁利の隣に座る
今私が持っている武器を確認する
刀の竜胆香にクナイ、そして鎖鎌……クナイもいつもより量が少ない
少数の攘夷浪士集団ならなんとかなるかもしれないが、病院という場所に問題がある
元々体が弱かったり病で入院している患者が多いというのに、精神的大ダメージを与える命の終わりの瞬間を見せていいものなのかどうか
峰打ちにするのが一番マシなのだろうが…一人も殺さずにこの場を護る、そんな事が私にできるのだろうか?
今まで考えた事もなかった
自分は命を切り捨てる以外に事件を解決させる術を持っていないのではないか
どうしても敵を目の前にして戦闘態勢に入ると殺したくて仕方がなくなる
大好物を目の前にして待てをされている犬のような感覚だ
だがやるしかない
それで魁利が救われるのなら
それで…魁利への罪滅ぼしになるのなら、やるしか道はない
相手の出方を考えるとすぐに私がやるべき行動が浮かんでくる
相手はまず、フロアに来ない人間がいないかを一番下っ端のレベルの人間にさせるだろう
恐らく一番上から回っていくだろう…となると、私のいる階からだ
相手は少数…全ての階を一斉に見る事はできない筈、というかそれに賭ける
見廻りの奴が単数なら半殺しで全て吐かせる
「ボスもひでぇ事するよなー寝たきりの病人もいるだろうに」
「仕方ねぇだろ、真選組の奴がここに入院してるって噂だ。そいつが元ボス殺ったらしいぜ」
「マジかよ〜ソイツも運がねぇな」
二人組の声を聞いて作戦を変更
敵が二人、つまり複数…そうなると片方を見せしめに殺す、誰も見ていないから大丈夫だろう
そしてもう片方を脅すか単数同様半殺しで吐かせる
「あ、ここじゃね?真選組の奴の部屋」
「あぁボスの言ってた通りだ…入るぜぇ〜?幕府の狗さんよぉ」
下品な笑い声をあげながら男達は部屋の戸を開けた
その刹那、片方の首が飛んだ
A「…まずは一人」
浪士1「ひ、ひぃぃっ!!紅姫!?なんで!?ここは紅姫の部屋な筈じゃ…ッ!!」
べちょっと生首が血をまき散らしながら床につくのと
ダンッと生き残りの浪士を壁に押さえつけ刀を首元に当てるのは同時だった
A「貴様等、攘夷浪士集団毒蜘蛛党とお見受けする。真選組だ、神妙にお縄についてもらおうか……貴様等の目的はなんだ?知っている事全て吐け」
カチャリ、と無機質な刀の音が響いた
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雷帝 - 一番最初に読んだ時からドキドキ感が止まりませんでした!!!何度も読み返しているかんじです!更新頑張ってください!!!応援してます!!!! (2016年2月13日 16時) (レス) id: ed16165204 (このIDを非表示/違反報告)
なつき - 最初から読ましてもらいました!すっごく面白くてハマっちゃいました!これからも応援してます!更新頑張ってください! (2015年7月25日 21時) (レス) id: e23714e139 (このIDを非表示/違反報告)
なくら(プロフ) - リリさん» コメありがとうございます!少しずつですが更新していきたいと思っております!応援ありがとうございます!! (2015年6月20日 22時) (レス) id: 2b1cad12be (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - すっごく続きが気になります!更新待ってます!頑張ってください (2015年6月20日 16時) (レス) id: f55672db75 (このIDを非表示/違反報告)
なくら(プロフ) - あくまでアニオタですわさん» ベタですがかっこいいやつですよねー!本編にのせる予定ですが、出来なさそうでしたら番外編などで紹介させていただきたいと思います!リクありがとうございました!! (2015年5月2日 19時) (レス) id: 2b1cad12be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なくら | 作者ホームページ:http://nakura/hosizuki1
作成日時:2014年3月17日 19時