第284話 なんだかんだ言って自分の親が一番だと思う日が来るらしい ページ21
『拝啓、母上
寒暖の差が激しく御身体を崩しやすいですが、いかがお過ごしでしょうか?
僕は先日、攘夷浪士の一斉検挙に抜擢され初の大捕物を手にしました
参加したのは一番隊の中でも精鋭の先輩方、その中での任務はとてもではないですが緊張しました
元々僕は、今回の任務に参加はできなかった筈なんだと沖田隊長がこっそりと教えてくださいました
理由は僕の直属の上司、奏多副隊長が最後まで断固として譲らなかったからだとか
詳しくは隊長も教えてくださいませんでしたが、副隊長はまだ新人の僕にこの任務は危険すぎるとおっしゃっていたそうで…
自分の力は自分が一番よく知っている、とよく言いますが正直な所僕は己の力量をまだまだ理解できていません
副隊長は、僕の力をまだまだだとご判断したのだと思いました
小姓として、もっと頼ってほしいと新人ながらに思う日々です
僕は恥ずかしながら、副隊長の実力はどれほどのものなのかわかっていませんでした
任務の時、沖田隊長はアイコンタクトで奏多副隊長に突撃の合図を出すときは無駄が一切なく、お二人方の絆の強さを感じました
沖田隊長が死番を請け負うのかと思っていたら、先に飛び出したのは副隊長でした
いつものヘラヘラ笑って仕事を山崎先輩に任せるような副隊長はそこにはおらず、
僕達の為に道を切り開き、強い敵を優先的に倒すその姿は異名の紅姫そのものでした
母上、僕は勘違いをしていたのかもしれません
副隊長は、いつも笑顔でいつも始末書を書いている方ですが
真選組の中で誰よりも仲間を思い
真選組の中で誰よりも平和を願い
真選組の中で誰よりも武士道を貫き
真選組の中で誰よりも命を大切にする、そんな方だと身をもって知る事ができました
どうやら、僕は真選組で副隊長を支える為に入隊したようです
また手紙、送ります
御身体にお気をつけて下さいね
魁利』
読み終わると、私の頬に雨が降った
229人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雷帝 - 一番最初に読んだ時からドキドキ感が止まりませんでした!!!何度も読み返しているかんじです!更新頑張ってください!!!応援してます!!!! (2016年2月13日 16時) (レス) id: ed16165204 (このIDを非表示/違反報告)
なつき - 最初から読ましてもらいました!すっごく面白くてハマっちゃいました!これからも応援してます!更新頑張ってください! (2015年7月25日 21時) (レス) id: e23714e139 (このIDを非表示/違反報告)
なくら(プロフ) - リリさん» コメありがとうございます!少しずつですが更新していきたいと思っております!応援ありがとうございます!! (2015年6月20日 22時) (レス) id: 2b1cad12be (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - すっごく続きが気になります!更新待ってます!頑張ってください (2015年6月20日 16時) (レス) id: f55672db75 (このIDを非表示/違反報告)
なくら(プロフ) - あくまでアニオタですわさん» ベタですがかっこいいやつですよねー!本編にのせる予定ですが、出来なさそうでしたら番外編などで紹介させていただきたいと思います!リクありがとうございました!! (2015年5月2日 19時) (レス) id: 2b1cad12be (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なくら | 作者ホームページ:http://nakura/hosizuki1
作成日時:2014年3月17日 19時