第282話 ページ19
流石に花一つ持っていかないのは申し訳ないと思い、病院の近くの花屋でガーベラを籠に入れるようなフラワーアレンジメントを加えてもらう
黄色とオレンジの笑顔が太陽のような彼の為に、太陽のような明るい色を選んだ
見てくれたら、きっと選んでよかったと心底思える程に純粋な笑顔で礼を言ってくる事だろう
A「…ふふっ」
想像しただけで笑みが零れる
そんな事を考えていたら、再び病院につき看護師に病室を聞く
彼は一応真選組の一員の為、攘夷浪士に命を狙われる可能性がある
その理由から病室は個室で決まっている、お金は真選組負担だからというのもあるが…
江戸の街をある程度見渡せるような階の、個室の前に立つ
『中瀬 魁利様』
そう無機質に書かれた文字を見て間違いないと確信する
引き戸に手を置くと、少し緊張する
だがここで緊張しても仕方がない、そう自分に言い聞かせ…
ｶﾞﾗｯ
扉を開けた
A「…失礼します」
他のお見舞いの人はいなくて、私と魁利しかいない真っ白な空間となる
真っ白な空間に鮮やかな花を飾り、少し色を増やす
真っ白な病院服に身をつつんだ青年は、透き通った緑色の管を何本も体に通らされていた
まるで、そこに生存しなければいけない生命体のように
まるで、何かの機械の動力源のように
…まるで、己の罪を縛り付けるように
そこに横たわっていた
私を庇った代償は…重すぎる
傷は完治したようだが、意識がないのは彼の顔を見れば一目瞭然
少しやせただろうか?頬がこけているようにも見える
それも、寝たままで栄養剤を投与しているだけの体のせいだろう
ｼｭｰ…ｼｭｰ……
本当に生きている、そう感じるのは酸素マスクから漏れる音と
ﾋﾟｯ…ﾋﾟｯ……
心音を確かめる、無機質な音だけだ
A「本当に…寝ているみたいだよ?魁利」
もう昼間だぞ?起きろよ
そう冗談まじりに笑っても、返事は来ない
A「魁利…ごめんね……」
もう引きずらないと決めていた決心がこう目の前に本人を写すと、簡単に崩れてしまう気がした
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雷帝 - 一番最初に読んだ時からドキドキ感が止まりませんでした!!!何度も読み返しているかんじです！更新頑張ってください!!!応援してます!!!! (2016年2月13日 16時) (
レス) id: ed16165204 (このIDを非表示/違反報告)
なつき - 最初から読ましてもらいました！すっごく面白くてハマっちゃいました！これからも応援してます！更新頑張ってください！ (2015年7月25日 21時) (レス) id: e23714e139 (このIDを非表示/違反報告)
なくら(プロフ) - リリさん» コメありがとうございます!少しずつですが更新していきたいと思っております!応援ありがとうございます!! (2015年6月20日 22時) (レス) id: 2b1cad12be (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - すっごく続きが気になります！更新待ってます！頑張ってください (2015年6月20日 16時) (レス) id: f55672db75 (このIDを非表示/違反報告)
なくら(プロフ) - あくまでアニオタですわさん» ベタですがかっこいいやつですよねー!本編にのせる予定ですが、出来なさそうでしたら番外編などで紹介させていただきたいと思います!リクありがとうございました!! (2015年5月2日 19時) (レス) id: 2b1cad12be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なくら | 作者ホームページ：http://nakura/hosizuki1
作成日時：2014年3月17日 19時
