検索窓
今日:15 hit、昨日:2 hit、合計:86,589 hit

第252話 ページ33

数日も経たぬうちに、土方さんが無期限の謹慎処分に決まった事が完全に広まっていた

隊士達も混乱し、鍛練に身の入らない奴等ばかりだ


「副隊長もフォローしたんですよね?どうしてですか?」

A「どうしてってそりゃあ……色々恩もあるし…」
山崎「うわ誰この子、絶対Aちゃんじゃないよ。副長に恩があるとか言ってるもん!」
A「るっさい!…さがるん達はどう思う?今回の伊東の事」


直球に聞くと皆、とても言いづらそうな顔をした
まぁ無理もないだろう…隊内が元々二大勢力に割れているのも知っているし、私が土方派だと思われているんだから


山崎「…俺は局長派かな」
A「奇遇だね、さがるんと一緒ってのが気に喰わないが私も近藤派ってやつだよ」
山崎「なんか辛辣な言葉が聞こえた気が…」

A「……近藤さんは捨てられた私を拾って育ててくれた。女侍になる事も許してくれた…それに私は近藤さんに拾われた時からこの命、近藤さんの護るものの為にある。それを土方の野郎だろうと伊東の野郎だろうと…邪魔はさせないよ」



別にお前等にそうしろとは言わないけどさ、と言って縁側を歩く



別に……伊東を殺したいワケじゃあない

ただ、奴はいずれ近藤さんを倒すだろうと思っているだけだ

その時になったら私は剣を抜いて、どんな汚い手を使ってでも守り通す




A「…私が護り抜けばいいだけ」



「…望みはなにかね?」





ん?と気配を殺し、伊東の部屋の近くの壁に貼り付くと…




「勿論…副長の座でさァ」





彼の声が聞こえた





「フッ…僕につくならその望み、叶えてやると約束しよう」






総悟が副長になりたがっているのは知ってた

理由は多分…近藤さんの一番近くで働けるから





そのためなら……そのためなら………






A「土方さんを見捨てる事ができちゃうんだ」

総悟「…別におめぇはついてくる必要はねぇよ。てめぇの道歩いてろ」

A「言われなくとも自分の道歩いてるつもりだけどね……いくら私の一番愛してる人でも、私の道を塞ぐんなら」

総悟「いくら俺が一番愛してる奴でも、俺の願望邪魔すんなら」





「「屍踏んででも超えてやるよ」」




暖かな日差しが差し込む縁側で


二人の冷たい視線が交差した





二人の本心は一体……?








「……やはり彼女は噛めないか」



そう残念そうに笑う彼の目は心底悲しそうだった

第253話→←第251話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (84 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
101人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 真選組 , 沖田総悟
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

死神の鏡花 - 続き楽しみにしています (2018年5月8日 0時) (レス) id: 4e18eb5fcf (このIDを非表示/違反報告)
なくら(プロフ) - 梨蘭さん» 全部見て下さったんですね、ありがとうございます!!風邪が治り次第沢山更新したいと思うのでよろしくお願いします(*´ω`) (2014年3月6日 9時) (レス) id: c99269cb43 (このIDを非表示/違反報告)
梨蘭(プロフ) - すごく面白いです!このシリーズ1から全部見ました!!合格おめでとうございます♪これからも頑張ってください!応援してます(*´∀`) (2014年3月3日 1時) (レス) id: 343f8271cb (このIDを非表示/違反報告)
愛呼(プロフ) - いえいえ、本当はこちらが正解なんですよねwこれからも楽しみにしてます! (2014年2月21日 15時) (レス) id: e7b34c92b5 (このIDを非表示/違反報告)
なくら(プロフ) - 愛呼さん» 歴史上の人物になってしまいましたね…ご指摘ありがとうございます (2014年2月21日 13時) (レス) id: c99269cb43 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:なくら | 作者ホームページ:http://nakura/hosizuki1  
作成日時:2014年1月16日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。