隣 の 君 に 幸 あ れ 【SEKAINOOWARI】

＃23 ページ24

なかじん「これはミュージックビデオで使ってるから……｣




なかじんのはっきりとした声がスタジオに響く。



現在、私の演奏する楽器を相談中。




彩織「でもこれは新しいDJ台でも演奏できるよ｣




彩織ちゃんが口を挟む。

深瀬「んー、彩織ちゃんはピアノ？アコーディオン？｣



随分初歩的な質問だなあ。笑



彩織「アコーディオンかなぁ｣



深瀬「じゃあAちゃんは、ピアノかギターかベースじゃない？｣




慧くんがまとめてくれる。




なかじん「本人の意見も聞いていこうよ｣





さすがリーダーだ。皆を見てるなぁ




「えぇ、わたしは何でもいいよ。でも3つのなかだとベースが一番得意！｣




ベースはある程度できる。昔から家にあったから。





なかじん「じゃあベースやる？俺はギターやるから｣




私はその提案に頷いて、みんな真剣にやってくれたからありがとうと言った。




なかじん「よし、決まりだね。
じゃあ、練習しよう。みんなの楽譜持ってくるから待ってて｣




難しいかもしれないけど頑張らなきゃ。
目標は、みんなの足手まといにならないようにする。それだけだ。






・・・


む、難しい………！！




私のせいで、6回目のやり直しだ。


「ご、ごめん…｣




彩織「いやあ、最初はそんなもんだよ。どんまいどんまい！
難しいところあったら変えるよ｣



優しいな、彩織ちゃんは。。



「もう一回やってみるよ｣



そうしてサビの部分を弾き直す。



深瀬「できてんじゃんっ｣


今度はできたみたいだ。
このまま通して弾く。
奇跡的に最後まで成功した。



LOVE「おーすごい。飲み込みいいなあ｣


LOVEがやっと口を開いた。
ほんとに無口なんだな。と思ってくすっと笑ってしまう。



なかじん「みんなで通そう｣



その言葉にもう一度気合を入れなおしてもらえた。

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