両片思いⅡ【Fischer's】 (ページ3)

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No.49 部活中の君もかっこいいページ3

You side

『あと1分ー！ファイトー！』

キュッ、キュッとバッシュの音とボールをつく音が体育館に反響し、1人がゴールへシュートすると、ネットが揺れボールが弾む。

ピーッとタイマーが鳴ると足音は次第に消えていき、足音の主たちは自分の額の汗を拭う。私はタオル数枚とスポドリの入ったペットボトルを数本持って、みんなに1組ずつ渡していく。

『はい、』

シ「おう、さんきゅ」

シルクはタオルで顔と首を乱暴に拭いてペットボトルの蓋を開ける。一口飲んで、彼の喉仏がゴクリと鳴る。

夏は暑く冬は寒い体育館でバスケ部は活動中だ。夏場は特に休憩をこまめに入れながら練習している。

というかあまり部活について触れてこなかったけど、私はバスケ部のマネージャーをしている。あの雨の日にも言ったかな？

この夏から3年生が引退し、私たち2年生を中心にやっていかなきゃいけない。バスケ部のキャプテンは前代のキャプテンから指名され、シルクになった。

『キャプテンさん、休憩あと1分でどうですか』

シ「あぁ、それでお願い」

練習中のシルクはいつになく真剣な顔つきで、私はその顔が好きなのである。稀に練習中でもふにゃっと笑う時なんてもう最高だ。

シ「んじゃ行ってくるわ。悪ぃ、タオル頼む。シュート練!!」

「｢｢はい!!｣｣」

シルクの声と共にみんなが動き出し練習再開。

シュート練の時はシルクに後で「自分で確認したいから撮っといてくれ」と頼まれているから、スマホで動画を回す。

『バスケしてる時のシルクかっこい……』

シュートが決まって汗を拭う時にTシャツの裾が上がって腹筋が見え、思わず本音が零れてしまう。シルクは一瞬カメラを見て、また戻っていく。

•*¨*•.¸¸☆*･ﾟ

『お疲れ様でした〜』

選手たちが練習を終えて、荷物を持って更衣室に入っていくのを見ながら私は床のモップがけをしていた。

少しして1人2人と更衣室から出ていき、モップがけも終わりかけた頃。

シルクも更衣室から出てきた。そのまま私の方へ歩み寄ってきて、

シ「俺はモップ片付けとくから早く着替えてこい」

『え、いいの？』

私が不思議に思って数回瞬きをすると、シルクは私を背に、

シ「帰るぞ」

そう呟いた。

--------ｷﾘﾄﾘ線--------

私バスケ部じゃなかったので、何か違うところがあったらごめんなさい！

因みにソフトテニスやってました。(いらん)