水槽に迷い込んだ貴女Ⅱ【Fischer's】【短編集】 (ページ16)

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『8月4日』んだほ×恋人ページ16

Aside

今日はンダホの誕生日。でもあり、『8月の坂』公開日である。

隣では誕生日だというのに緊張した面持ちでパソコンとにらめっこする彼が。その周りには都合のついたメンバーが集まって、公開の瞬間を共にする。

『私この歌好きだなぁ。なんか夏っぽい爽やかさがあってさ。それでいて少年時代の無邪気さがサビで感じられるし…』

ぺ「そんなガチな感想ありがとうw」

『それくらいいいなって思ったのw』

今のは正真正銘の本音だ。心からの感想。

シ「…もうすぐだな」

マ「サマステライブでもみんな盛り上がってくれてたし、きっと大丈夫だ。あんま緊張しすぎんなよw」

ン「うん…、そうだね」

プレミア公開のカウントダウンが始まり、チャット欄では“ほんとに実現したー！”とか、“サマステよかった！”などの嬉しいコメントで溢れていた。

『まだ緊張してるの？』

ン「いや、……まぁね」

メンバーやコメント欄で良い反響が得られてるのに、まだ彼は緊張してるみたい。

『もう……、しょうがないなぁ…』

私は彼の肩に手を置いて、ちゅ、と唇を重ねた。

ン「……え!?今何した!?」

『こうでもしないといつもの明るいンダホが見れないかなと思って』

ン「……やっぱすげぇや、A」

『誕生日なんだから今日ぐらい自信持ちなよ！6人の仲間と彼女の私がそばにいるんだからw』

私が微笑むと、彼もまた笑った。その顔だよ、ンダホはそうでなきゃ。

ぺけの歌声から曲が流れ始め、爽やかな曲調で進んでいく。

『ちっちゃい頃のンダホそっくりだw』

ン「それは俺も言ったw」

モ「シルクも似てない？」

シ「俺こんな顔整ってたか？w」

ぺ「俺はマサイだと思われてるっぽいねw」

マ「服装が俺みたいなんじゃね？w」

賑やかに鑑賞は進み、あっという間にプレミア公開が終わった。

『ね、ンダホ』

ン「なに？」

『お誕生日おめでと！』

私は勢いよくンダホに飛びついて抱きしめた。

ン「……今年は最高の誕生日だよ、本当にありがとね」

ンダホは、みんなも、と最後につけてメンバーの方を向いた。みんなは笑っていた。

＿＿＿＿今のンダホは、8月の坂を登りきったみたいに清々しい顔をしてるよ。

--------ｷﾘﾄﾘ線--------

誕生日のお話書くのが本当に遅れてしまいすみませんでした！

しかも最後の終わり方思いつきだし……。

ちなみにタイトルの“んだほ”は楽曲関係だからひらがなにしてみました！

次はマサイのお話です！お楽しみにしてて下さい！