☆第1章『チャーハン』 二品目 ページ3
作戦参謀は、幹部よりも少しだけ下のランクとなる物の立派な部屋が用意される。
立派な部屋。それは、扉も立派な事を指す_____
「今なら死ねるな」
扉がこんなに恐ろしくなったのは人生でもこれ1回切りだろう。今だけ、本部を建てた奴が憎い。
しかも、会議やごく稀にばったり出会う位しか縁が無かった俺だ。1UP出来たら奇跡である。
深呼吸を何度も繰り返し、いざ逝か……行かん。
「俺は上司俺は上司俺は上司俺は上司俺は上司……………お、おい。失礼するぜっ」
「……あれ、中原さん。如何されたんですか? 」
流石。Aを見てそう思った。
マフィア一の真面目なだけ有って、淡々と書類作成に勤しんでいたらしい。悪い処に来ちまったな……
はっ。
「あ、嗚呼そうだ! 否な、偶には料理でもしてみようかなぁーと思ってよ。で、それが姐さんに知られてな! どうせならAの処に行けって云われて……はは」
それを聞いた彼女は心底驚き、目を見開いた。
「あ、あの中原さんが!? マフィアが運営する店の売上のおよそ3割を占めると噂の中原さんが料理!? 」
……酷い云われ様だなおい。
どんな噂が流れてんだよポートマフィア。
まぁ、気を取り直して。
俺は未だ驚愕しているAに向かって単刀直入に質問した。
「何作れば良いんだ? 生憎さっぱりで」
苦笑いもおまけした。我ながら完璧だ。
「えぇ? あ、うーん……」
おぉ真面目。
俺からの下らない質問に、真剣になって考えてくれている。
そして。遂にその時が来た。
「_____矢張り、男性でしたらチャーハンかと思います」
かーん。
何処かで何かが始まるゴングが鳴った。
「そうか、チャーハン……判った。ありがとなA! 」
「いえいえ。頑張って下さいね」
「おう! 」と元気良く返事をし、自身の部屋へ急いで帰った。
第1章『チャーハン』
試しに食材を集めて自力で作ってみた。_____と云っても、作り方だけは見てみたが_____
その結果。
「い、頂きます」
すっとスプーンを入れてみる。……やけに米が重いな。しかし、形振り構わず口に放り込んだ。
味は_____
「油の味がする。米がべたべたしてる。油の味がする」
予想通り、散々な結果となった。
何時も店で食べているぱらぱら感は皆無に等しく、食材の味は薄く代わりに油の味がする。
「改良点は、油の量と炒め方だな」
_____根本的に出来てない気がするのだが、気の所為だろうか。
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ぬぬぺ(プロフ) - 最高に好きです…。永遠と更新待っております。 (2021年5月9日 11時) (レス) id: 9b882da59b (このIDを非表示/違反報告)
透(プロフ) - はぁ、もう可愛いが止まらない (2020年2月17日 14時) (レス) id: b371464530 (このIDを非表示/違反報告)
しぇるふぃあ。 - おもいびとのために奮闘する幹部が可愛すぎて終始ニヤニヤしておりました。合作なのですね!更新、こっそり楽しみにしております。 (2018年9月7日 20時) (レス) id: a3aac3bf63 (このIDを非表示/違反報告)
こくだか(プロフ) - めっちゃ面白いです!文才素晴らしい!実際の文豪のネタが入ってるのが嬉しいです。 (2018年5月7日 23時) (レス) id: c98d2abbd5 (このIDを非表示/違反報告)
よっしー3号(プロフ) - 嘘の鏡さん» 何かさーせん!です! (2018年3月28日 20時) (レス) id: 669979a4ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よっしー3号とピロウ x他1人 | 作者ホームページ:http://agpdumtmjahmtd
作成日時:2017年7月17日 0時