ROUTE:10(ちょい危険) ページ11
「捕まえたっ！！」
半ば飛びつく勢いで猫を捕まえる。
捕まえた猫はじたじたと暴れて僕を引っ掻いたり、
制服越しに腕を甘噛みして来たり。
「これ、返してもらうぞ」
猫の口から目的のものをとる。
それを取ると僕は猫を離し、猫は逃げて行った。
「ちょっと引っ掻かれたな」
動物に付けられた傷は消毒しないと痕に残るし、
保健室に行って消毒してもらおう。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
「失礼します……って」
「…………A？」
予想外の人物がいた。
それは、シンタロー。僕を見るなり少し驚いたように見る。
「何でシンタローがここに？」
「俺保健委員なんだよ、今日担当なんだ」
「へぇ……」
「で、怪我でもしたのか？」
うん、と言って猫に引っ掻かれた手を差し出す。
座ってろ、と言われて手際良くシンタローは準備を始めた。
「猫に引っ掻かれたみたいになってるけど」
「あぁ、猫に引っ掻かれた」
「…………何で猫に」
「ち、ちょっと遊んでてな」
シンタローの解答用紙を取り戻すためにこうなったなど死んでも言えない。
ふぅん、とシンタローは興味なさげに呟いた。
「少し沁みるかもしれねーけど」
「痛いのは、やだなぁ」
「…………」
カシャン、とシンタローは用具を置く。
どうしたんだ？と聞いたら僕の前の椅子に座った。
そして、怪我した僕の手を取る。
「……………」
「………っ、い……！？」
ぺろ、とシンタローの舌が傷を擽る。
ぬるり、とした感覚に思わず背筋が跳ねた。
気にせずシンタローは舐め続けてきて、
ちゅる、とか、ぺちゃ、なんて保健室には響かないような水音を響かせて。
「……………消毒終わり」
ニヤリ、とイタズラっぽい笑顔のシンタローを見て顔に熱が集まったのがわかった。
恥ずかしくて逃げるように保健室から出る。
何をしてるんだ、何をされた。
顔の赤さを隠すように走りながら、僕は手に未だに残った
シンタローの感触で益々恥ずかしくなるばかりだった。
「………………初々しいやつ」
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華月 - 前のシリーズから読んでます！凄く面白いです！頑張って下さい！！ (2014年11月14日 23時) (
レス) id: f9d7472837 (このIDを非表示/違反報告)
猫庭 - 前作から読んでますが、キャラクターのからみ方というかつながり方がすごくなめらかで読みやすいです。 長文失礼しました。 (2014年4月21日 20時) (レス) id: af412b065d (このIDを非表示/違反報告)
結樹 恵(プロフ) - アヤトくんと伸也さんの絡みをありがとう(鼻血) (2014年4月20日 14時) (レス) id: 38264bc2f3 (このIDを非表示/違反報告)
くあ(プロフ) - 前作１話から３時間かけて追いつきましたーちょっと感動しすぎるので、超いっぱいすぐに書いてください。ていうか前作の最後大泣きしたわぁ(T0T)マジでありがとうございますぅぅぅぅ！！ (2014年4月6日 4時) (レス) id: 7560a24b04 (このIDを非表示/違反報告)
綾風サクラ(プロフ) - アヤト君キターーー！！ (2014年1月14日 20時) (レス) id: a1c21fd6f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あい@カゲプロ廃なう
| 作者ホームページ：無いｗｗ←
作成日時：2013年12月30日 2時
