8/理鶯の罠 ページ9
『りーおー!』
ヨコハマのある山奥にやって来た。理鶯はここでキャンプ場を作り、暮らしている。
そのキャンプ場にやって来たのだが、理鶯の姿が見えなかったので、そこから周辺近くをこうやって叫びながら探している。
『いない…もっと奥にいるのかな?』
そう思い、もう少し奥へと探して行く。
理鶯の名を叫んでも、それでも見つからない。
もう少し頑張って探そうと、一歩踏み出したその時_
シュルッ!
『っ!?』
足元が沈んだかと思えば、何かに足を引き上げられ、視界が180°回転した。
『こ、これって…!』
理鶯の仕掛け罠だった。
ここを踏んだ獲物はこうやって足元を縄で縛り上げられ、吊るされるという仕組みなのだが、獲物ではなく私がかかってしまった。
罠から抜けようと暴れるが、これはイノシシやクマといった凶暴な獣用の罠だ。私が暴れようとしても、なかなか抜けないのだ。
『…くっ。あ、頭が…』
逆さまの状態なので、頭に血が登り気持ち悪くなる。
『り…おー…』
この罠を仕掛けた本人に助けを求めた。
「A?何故、ここで小官の罠に引っかかっているんだ?」
『理鶯…!』
やっと助けが来てくれた。
「…A」
『ごめん、理鶯。助けてもらってもいい?』
「小官はいいのだが…
A。その姿はどうにかした方がいいと思うぞ」
その姿…?
不思議に思い、少し顔を上げてみてみると_
『んなっ!?』
服とシャツがめくれ、下着が完全に見えていたのだ。
焦りと気持ち悪さで気づかず、あまりのめくれ具合に恥ずかしくなった。めくれた服を上に持ち上げる。
『ちょ…理鶯!そんな平然といわないでくれるかなっ!?あと、助けて!』
「…すまない。今、助ける」
持っていたサバイバルナイフで縄を切り、落ちてきた私を受け止めてくれた。
『理鶯、ありがとう。あと、今の忘れて…』
あのキャバ嬢の綺麗なお姉さんとは違い、私にはないのだ。何がないかって…まぁ、察してくれ。
「Aがそう言うなら、忘れよう」
私を下ろしてくれた時、理鶯の耳が少し赤く染まっていたことは、ちょっとした不思議だった。
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ラウト - すごくいいお話ですね!!続きがめっっっっっっっちゃ気になります!! (2021年2月17日 6時) (レス) id: 698653cd83 (このIDを非表示/違反報告)
珀琥(プロフ) - 続きめっちゃ気になります。更新待ってます。 (2021年2月3日 18時) (レス) id: ef6938680b (このIDを非表示/違反報告)
リドルの妹になりたかった願望から生まれた夜月です。 - すっっっっごい続きが気になりすぎて破裂しそう。更新待ってます……!! (2021年1月7日 2時) (レス) id: 7e61cd56ff (このIDを非表示/違反報告)
しのぶ(プロフ) - まって、続きがきになる (2020年11月1日 6時) (レス) id: db4fa22712 (このIDを非表示/違反報告)
惟(プロフ) - お願いします………続きをください(´;ω;`) (2020年9月30日 1時) (レス) id: afe49cdc60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユラン | 作成日時:2019年8月6日 22時