検索窓
今日:13 hit、昨日:17 hit、合計:451,771 hit

8/理鶯の罠 ページ9

『りーおー!』



ヨコハマのある山奥にやって来た。理鶯はここでキャンプ場を作り、暮らしている。
そのキャンプ場にやって来たのだが、理鶯の姿が見えなかったので、そこから周辺近くをこうやって叫びながら探している。



『いない…もっと奥にいるのかな?』



そう思い、もう少し奥へと探して行く。
理鶯の名を叫んでも、それでも見つからない。
もう少し頑張って探そうと、一歩踏み出したその時_



シュルッ!



『っ!?』



足元が沈んだかと思えば、何かに足を引き上げられ、視界が180°回転した。



『こ、これって…!』



理鶯の仕掛け罠だった。
ここを踏んだ獲物はこうやって足元を縄で縛り上げられ、吊るされるという仕組みなのだが、獲物ではなく私がかかってしまった。
罠から抜けようと暴れるが、これはイノシシやクマといった凶暴な獣用の罠だ。私が暴れようとしても、なかなか抜けないのだ。



『…くっ。あ、頭が…』



逆さまの状態なので、頭に血が登り気持ち悪くなる。



『り…おー…』



この罠を仕掛けた本人に助けを求めた。






「A?何故、ここで小官の罠に引っかかっているんだ?」



『理鶯…!』



やっと助けが来てくれた。



「…A」



『ごめん、理鶯。助けてもらってもいい?』



「小官はいいのだが…





A。その姿はどうにかした方がいいと思うぞ」



その姿…?



不思議に思い、少し顔を上げてみてみると_



『んなっ!?』



服とシャツがめくれ、下着が完全に見えていたのだ。
焦りと気持ち悪さで気づかず、あまりのめくれ具合に恥ずかしくなった。めくれた服を上に持ち上げる。



『ちょ…理鶯!そんな平然といわないでくれるかなっ!?あと、助けて!』



「…すまない。今、助ける」



持っていたサバイバルナイフで縄を切り、落ちてきた私を受け止めてくれた。



『理鶯、ありがとう。あと、今の忘れて…』



あのキャバ嬢の綺麗なお姉さんとは違い、私にはないのだ。何がないかって…まぁ、察してくれ。



「Aがそう言うなら、忘れよう」



私を下ろしてくれた時、理鶯の耳が少し赤く染まっていたことは、ちょっとした不思議だった。

9/昼飯時→←7/暇つぶし予定



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (627 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1779人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ラウト - すごくいいお話ですね!!続きがめっっっっっっっちゃ気になります!! (2021年2月17日 6時) (レス) id: 698653cd83 (このIDを非表示/違反報告)
珀琥(プロフ) - 続きめっちゃ気になります。更新待ってます。 (2021年2月3日 18時) (レス) id: ef6938680b (このIDを非表示/違反報告)
リドルの妹になりたかった願望から生まれた夜月です。 - すっっっっごい続きが気になりすぎて破裂しそう。更新待ってます……!! (2021年1月7日 2時) (レス) id: 7e61cd56ff (このIDを非表示/違反報告)
しのぶ(プロフ) - まって、続きがきになる (2020年11月1日 6時) (レス) id: db4fa22712 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - お願いします………続きをください(´;ω;`) (2020年9月30日 1時) (レス) id: afe49cdc60 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ユラン | 作成日時:2019年8月6日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。