ハマの仔犬は脱走しました【ヒプノシスマイク】

7/暇つぶし予定 ページ8

「朝からあれほど元気であれば、よろしいですね」



『…よろしいってなにが？』



朝食である焼けた食パンにかぶりつこうとした時だった。



「事務所に行くんですよ。今日は非番なので、すぐに行こうと思うんですが、よければ貴方を送りますよ」



その言葉を聞いて、かぶりつこうとした食パンを皿の上に置いた。



『ごめん…まだ心の整理がつかなくて…兄貴にしばらくは事務所には行けないって言ってほしい』



兄貴と顔を合わせる自信がない。それに、私のせいで兄貴の機嫌を悪くさせてしてまう。
だから、しばらくあそこには行かないつもりだ。



「そうですか。それもいいかもしれませんね。貴方は左馬刻に固執しすぎていましたからね。良い機会ですから、彼の元から離れるのもいいでしょう」


先に食事を終えた銃兎は、立ち上がり皿を台所へと置いた。



「ここに好きにいてもいいですよ。気分転換に出かけても構いませんが、鍵は閉めてくださいね？あと、今日は理鶯が事務所に来ないと言っていたので、キャンプ場にいるはずです。理鶯の元に行くのもいいですよ」



『…そう。そうさせてもらう。皿は洗っておくから、出かける準備してもいいよ』




「そうですか。お言葉に甘えて、そうさせてもらいます」



そう言って、自分の部屋へと準備のため向かった。



『兄貴に固執しすぎている…』



きっと兄貴はそれで私をウザがっていたのだろう。
銃兎の言う通り、私は兄貴から離れた方がいいかもしれない。



だけど、兄貴の他にどこへ行けと？



あぁ、ダメだダメだ。そこからまず兄貴から離れないと！



そう思い、朝食を口に突っ込み、今日は何をしようかと考えながら皿洗いを始めた。



『…理鶯のところにでも行こうかな』

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