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3/邪魔者 ページ4

「…ってか、思ったんだけどさぁ」


サヤという女の人が口を開く。


「なんで、アンタがいるわけ?」



ですよね!やっぱり聞かれますよね!



キャバクラは男の客が来る場所なのに、そこに女の客が来るなんておかしい。



「それね。アンタ、左馬刻様のなんなの?」



『えっと、自分は兄貴の子分でして、今日は兄貴に呼ばれてここまで来たんです』



「えっ?左馬刻様が?」



『はい、そうですけど…』



すると、2人は兄貴の時き静かに笑う様子とは違って、大きな声で腹を抱えて笑った。



「マジで言ってんの?」



「左馬刻様がアンタなんかを誘うわけないじゃん!あっ、分かった!アンタって、左馬刻様の後結構追いかけるでしょ?私分かるんだ、人の行動がね」



『それがなんですか?』



「もしかしたら、左馬刻様はアンタのことが邪魔に思ってるからここに連れてきたんじゃない?」



私が、邪魔…?



−さっきからうるせぇ



−邪魔すんじゃねぇよ



『…もし、本当に邪魔であれば、私をこんなところに連れてきたりしません』



「そう?でも、アンタずっと声掛けてもらってないじゃん。私たちとお話ばっかり」



「ってことは、アンタよりも私たちが良いってことを見せつけるために、わざわざ連れてきたのよ。それも分からない?」



それじゃ…銃兎と理鶯と話していたあの時も、兄貴は…



「そうよ。だからさ、さっさと…」


そう言って彼女はお酒が入っているグラスと手に取ると、私に向かって_



パシャッ!



「出て行ってくんない?」



顔面にかけられ、服がビショビショに濡れた。



「おい、何やってやがる?」



ちょうど、兄貴が帰ってきた。



「ごめんなさい。私、手が滑ってしまって…風邪引かないように早めに帰った方がいいわよ」



『そうします』



兄貴の子分なのに、こんな情けない姿になってしまい恥ずかしく思い、兄貴のいる部屋の扉に向かった。



『あ、兄貴…』



兄貴が今どんな顔をしているのか怖くて下を向いていた。兄貴からかかってきた言葉は_



「俺様に泥を塗りやがって…さっさと失せろ」



『っ!!』



その後は何も覚えていない。
ただ、真っ暗な崖の下に突き落とされた気分だった。それはもう、光なんて見えないくらいのどん底へと叩き落とされたような_



気づいた時には、人気のない路地裏にいて、荒い息をあげていた。顔は涙や汗でぐちゃぐちゃ。
苦しくて、苦しくて。息をするだけでも辛かった。

4/絶望→←2/きっかけ



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ラウト - すごくいいお話ですね!!続きがめっっっっっっっちゃ気になります!! (2021年2月17日 6時) (レス) id: 698653cd83 (このIDを非表示/違反報告)
珀琥(プロフ) - 続きめっちゃ気になります。更新待ってます。 (2021年2月3日 18時) (レス) id: ef6938680b (このIDを非表示/違反報告)
リドルの妹になりたかった願望から生まれた夜月です。 - すっっっっごい続きが気になりすぎて破裂しそう。更新待ってます……!! (2021年1月7日 2時) (レス) id: 7e61cd56ff (このIDを非表示/違反報告)
しのぶ(プロフ) - まって、続きがきになる (2020年11月1日 6時) (レス) id: db4fa22712 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - お願いします………続きをください(´;ω;`) (2020年9月30日 1時) (レス) id: afe49cdc60 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユラン | 作成日時:2019年8月6日 22時

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