Flash Back 2【Ki】

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突然黙った私をいつもならからかうくせに今日は優しく覗き込む。



………そんな目で見ないで、




気持ちが揺らいでしまうことを悟った。







｢A｣





…やめて、不意に名前で呼ぶとかずるいし………、






｢二階堂なんてやめて俺にして｣






………っ



遅いんだよ、北山くん。

だってつい先週は"二階堂とお幸せに"って言ったじゃん………、




なんなら昨日まで私をからかってたくせに
今日になった途端にどうしたの？

新手のからかい方かなにか………？




でもこの瞬間の北山くんの瞳を見るとそんな風には思えなくって、切ない。







｢北山くん………
とりあえずここじゃまずいから後で話そ？｣






こんな人がたくさんいるとこ、いつどこで誰が見てるかわかんない



ゆっくり話さなきゃだめだよね






｢わかった
じゃあ体育祭のあと来てくれるよな？｣






絶対行かないって決めてたのに
結局行くことになっちゃうんだね…


北山くんには逆らえないっぽいや。







｢うん…｣






北山くんとこんな話をしてるとニカに会いに行く気力もなくなった。

し、会いに行く資格もない。




大人しく応援席に戻ろーっと…。

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