31.ズルいのはどっちだった？ ページ32
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「…」
智「ほれ、言ってみて」
「さ、…さ、とし…くん」
智「もいっかい」
「……うぅ//」
帰る時間に、先生が“智くん”って呼んでって離してくれなかった
翔って呼んでいることが気に入らないって、どんどん不機嫌になる先生が
名前で呼んでくれたら許すって私を見つめてくる
「智くん…まだだめ？」
年齢が９個も上の先生…智くんにタメ口なんて、悪いことをしている気分になる
もちろん、付き合っているっていうこともまだ夢みたいでフワフワしてるけれど
智「…今日はこれで許してあげる」
智くんは、自然に頭を撫でたり、体を寄せたりしてくる
ほら、今もこうして、ほっぺたを指で撫でて
ピク、と驚く私に余裕の笑みで微笑むから、大人はズルい
智「ほっぺたりんごちゃんみたいに真っ赤」
誰のせいだと思ってるんだろう
智くんの指先から、じんじん痺れてくるこの甘い痛みは
私の心臓を酷使させようとしているのかな
智「帰したくないな…」
時間が経つのが早くて
私ももっと一緒にいたいって、そう思う
それでも、約束の時間に帰らないと怒られちゃうから
「…また、遊びにくるね」
精一杯の甘え方をするしか、愛情表現ができなくてごめんね
すると、智くんが眉を下げてギュって私を抱きしめる
こうやって体が密着することに慣れてないけど
これから、こういうのが当たり前にできるくらい一緒にいたいな
.
智くんとの初デートに浮かれすぎて、英語の予習をするのを忘れていて
週明け、誰もいない教室に早めに行ってノートを開いていると
翔が、サッカーのユニフォームの格好をして教室に入ってきた
私がいることに驚いたのか、目がまんまるになっている
翔「…」
「…なに？」
翔「お前、わっかりやすいな」
ハッて鼻で笑われて、それがすごく胸にズキッと刺さった気がした
「…どういうこと？」
翔「アイツと付き合うことにしたんだろ？」
教室の後ろのロッカーから、シューズの入っているだろう袋を取り出して
私を横目で見てから、天井を仰いで大きく息を吐きだした
翔「ほんっとに…ズルいよなぁ」
「…え？」
翔「…なんでもねーよ(笑)」
二カッと爽やかに笑った翔が、勢いよく外に出て行った
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まれ(プロフ) - ゆりさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)キュンキュンさせることができて大成功です（笑）これからもドキドキの展開が続くと思いますが、甘酸っぱさを一緒に楽しんでいけたらなと思ってます♪またお暇がある時遊びに来てくださいね( ´▽｀)ﾉ (2018年1月24日 10時) (
レス) id: 4b1cfcc1d8 (このIDを非表示/違反報告)
まれ(プロフ) - さ ト ひ な ?さん» コメントありがとうございます♪キュンキュンしてくれて嬉しいです( ´艸｀)私も今回はドキドキしながら書いてたので、それが伝わってむふむふしてます（笑） (2018年1月24日 10時) (レス) id: 4b1cfcc1d8 (このIDを非表示/違反報告)
まれ(プロフ) - けいこさん» コメントありがとうございます( ´▽｀)ﾉ続きお待たせしました！大人な智くんに翻弄されっぱなしに見えるのですが、実は彼も主人公ちゃんに翻弄されてます（笑）ぜひそこも楽しみながら読んでいただけるとドキドキが増すかもです( ´艸｀)♪ (2018年1月24日 10時) (レス) id: 4b1cfcc1d8 (このIDを非表示/違反報告)
まれ(プロフ) - ぐちこさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)ふわふわ智くんは彼女のことしか考えてません（笑）主人公ちゃんのように一緒にドキドキしてくれたら嬉しいです♪ (2018年1月24日 10時) (レス) id: 4b1cfcc1d8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - 更新ありがとうございます！まれさんはキュンキュンさせる天才です！（笑）まれさんのお話はどれも好きです いつもありがとうございます！ (2018年1月24日 7時) (レス) id: 4f5d7fa177 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まれ
| 作成日時：2017年9月8日 16時
