Love sick 【さとみ】

この心 ページ13

さとみside


最近Aちゃんに避けられてる気がする


Aちゃんとはひろはちゃんを迎えに来るから毎日会ってる

前までは俺と目が合うと会釈してくれたり
声は小さいけれど挨拶してくれたりしていたのに


さ「Aちゃんばいばい」


『あ…さよなら
ひろは、行こ』


今じゃこの有様だ


俺Aちゃんに何かしたかな…??


好きだと自覚してからこれは意外と心にくる


せめて理由だけでも分かればなおすのになぁ…




*


生徒会の仕事が終わる


そろそろ帰ろうかと思いひろはちゃんの方を見るとまだ沢山書類が積んであった


ひろはちゃんが仕事を終わらせてないなんて珍しい

そう思い声をかけようとすると


『ひろはーー
迎えに来たよーー』


Aちゃんの声がした


ひ「あーごめん私まだ仕事終わりそうにないー
なんならさとみ先輩と帰りなよ
先輩もう仕事終わりましたよね??」


急に声をかけられたじろぐ


さ「うん、終わったよ」


ひ「私まだ残ってやっていきますから鍵ください
先輩もう終わったならAと帰ったらどうですか??
もう暗いですし、送って行ってあげてくださいよ」


『ちょっと！
あ、私一人で帰るんで大丈夫です』


そう言って1人で帰ろうとするAちゃん


咄嗟に腕を掴む


さ「せっかくだし一緒に帰らない??
それとも俺と帰るの嫌かな??」


あえて断りにくい言い方をする俺は最低かもしれない


『嫌だなんてそんな…』


さ「じゃあ一緒に帰ろう
ごめんねひろはちゃん
仕事お願いします」


ひ「はーい
じゃあねA、ばいばーい」


そういうひろはちゃんを恨めしそうに見るAちゃん


そんなに嫌だったのかと自嘲気味に笑う


気づいたばかりのこの恋は


諦めた方がいいのかもな

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