episode5 ページ5
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それからは校内ですれ違う時に必ず手を振ってくれる。
彼の周りにはいつも人がいるから、大きくはできないけど小さく振り返すとすごく嬉しそう。
毎日のメッセージのやり取りと、たまにの電話。
そんな彼に惹かれるのもあっという間で、自分の中で想いが芽生え始めた頃
基「水族館のチケットもらったんだけど、一緒にどう?」
顔を赤くした彼が手に持つのは、最近できた人気の水族館のチケット。
「行きたい」
基「っはーーー、よかったぁ………」
「え、なにが?」
基「断られたらどうしようかと思った」
「そんなことしないよ」
基「そっか、そうだよな」
わたしの言葉に嬉しそうに笑っている。
基「じゃあ日程とかは電話で決めよ」
「うん、わかった」
基「あ、あとさ……」
「うん?」
なにか言いたげな彼の言葉を封じたのが
?「もってぃー、次の授業遅れるぞ」
基「っ、横原!お前どういうタイミングで…!!」
横原「もたもたしてるのが悪い」
基「なんも言い返せねぇ」
俊介くんと言い合う彼を見たのが初めての顔合わせだった。
基「Aちゃんまたね」
「あ、うん。またね」
彼は何を言いたかったんだろう。
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作者名:もものすけ | 作成日時:2023年10月29日 20時