番外編２ ページ28
Aside
．
基「うわー！めっちゃいい匂いする！」
「ね！いい感じかも！」
キッチンに広がるジューシーな香り。
今日は前に話した、わたしの手作りハンバーグを食べてもらうためにお家テート中
お肉が出来上がったとともに炊飯器から合図が鳴る。
基「あ、炊けた。俺よそうよ」
「ありがとう〜」
お皿を机に並べて、向かい合って座る。
基「「いただきます」」
まずは、彼の食べる姿を窺う。
一口含んでから下を向いて動かない彼に、嫌な考えが頭の中を駆け巡る。
おいしくなかったかな、まずいって言われたらどうしよう
そんなことを考えていると、勢いよく顔を上げた彼と目が合う。
その目はとてもキラキラしていて
基「めっちゃうまい………」
「ほんとに？」
コクコクと頷く彼に安心する。
「おいしくないって言われたらどうしようかと思ったー……」
基「言うわけないじゃんそんなこと。てかこれほんとにおいしすぎるんだけど。肉汁が口のなかでじゅわ〜ってなるしちゃんと肉肉しさも残ってるし最高」
「俊介くんの口にあってよかった」
基「毎日食べたい」
「毎日ハンバーグは飽きるよ」
基「Aの手料理をだよ」
「え、っと……それはまさか…？」
わたしの言葉に机の上に鍵がひとつ
基「俺と一緒に住みませんか」
「住む、一緒に住みたい！」
基「よかったぁ〜…一か八かで言ってよかった…」
「断るわけないじゃん」
基「俺もう心だけじゃなくて胃袋まで掴まれたからね」
「ふふ、うん」
基「今度荷造り手伝うね」
「ありがとう。俊介くん部屋に空きあるの？」
基「あるよ。Aの家具全部家に置ける。家電は俺が使ってたのになるけどいい？」
「なんの問題もないよ」
基「楽しみだね」
俊介くんの言葉い頷いて、冷めないうちにと2人でハンバーグを頬張った。
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作者名：もものすけ | 作成日時：2023年10月29日 20時
