忘れられない【S.M】 (ページ16)

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episode16 ページ16

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横原「で、今度会社に挨拶に来るって言ってたけどどうすんの？」

基「何が？」

横原「何って、あいつだよ。A。受付嬢だろ」

基「…」

俺の言葉にしばらくの間固まって

基「そうだった！！！！！！！！！！！」

頭を抱えてうろたえ始める。

見てて飽きないな。

基「どうしよう！！忘れてた！！」

横原「あいつと連絡もとってないんだろ？」

基「俺から別れ告げたのに、そんな簡単に連絡できるわけないだろ」

横原「あいつは待ってるけどな」

基「２年もないがしろにしてどんな顔して会ったらいいんだよ……」

横原「別に普通に会ったらいいだろ。嫌われてるわけじゃねぇんだから」

基「そう、だよなぁ。…俺普通の顔してられるかな」

横原「泣くなよ」

基「泣くかも」

横原「ふは(笑)まぁでも大丈夫。俺が保証する」

何年もお前らを見てきた俺が言うんだから信頼しろよ。

酔いが回ってきた頃、

基「ヨコとA、付き合ってるのかと思った」

なんて、もってぃーがぽつりとこぼす。

基「ヨコはかっこいいし、行動に移せるし、天邪鬼だけど優しいし、完璧な男じゃん。俺がいなくなったら彼氏になってるのはヨコで、もし俺以外の男を選んでるならヨコがいいなって思ってた」

横原「………おー」

基「でもさー、今日すっげぇ怖かったんだよね。ヨコに付き合ったって言われたらどうしようって。離したのは俺なのに、この２年ずっとAのことばっかり考えて…ばかみてー…」

横原「多分それあいつも全く同じ気持ちだと思うわ。あいつもこの２年間もってぃーのことばっかりで、他の男が入る隙なんてなかったぞ」

基「お世辞はいいよ」

横原「事実だわ」

落ち込んだ顔をする額にデコピンをする。

似たもの同士すぎる。

結局こいつらはいつまでも両想いで、目に見えない糸で繋がってんだろうな。