嘘から生まれたボク Ⅱ (ページ10)

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玉森side

今日は歌番組の生放送のため
昼過ぎからメンバーが集まっていた。

但し、Aを除いて。

玉｢Aまだ？｣

宮｢まだ来てないっぽいね｣

いつもなら誰よりも早く来て

振りの確認をしてたりしてるのに…

今日はリハーサルすら来なかった。

共演者の人たちへの挨拶も、Aだけ今日は不在。

玉｢ガヤ、なんか知ってる？｣

藤｢いや、俺も何も知らない｣

メイクも終わっちゃって

全員衣装に着替え終わってしまった。

そろそろスタンバイしなきゃいけない。

千｢あ、来た！｣

千ちゃんの視線の先を見ると

走ってこっちに向かってきている2人がいた。

一｢すみません、遅くなりましたっ｣

池｢ごめん、遅くなって。

先にスタンバイしてて、俺もすぐに行くから｣

北｢わかった、行くぞお前ら｣

宮｢先行くね！｣

とりあえず無事で良かった…

理由は後で聞くことにして
俺らは先にスタンバイに向かう。

カメラが回り出して、司会の人が喋り始めた。

幕が開く、その瞬間。

二｢あ、来たっ｣

千｢こっちこっち！｣

Aは無事に合流して生放送が始まった。

挨拶を終え、出番まで楽屋で待つ。

千｢びっくりしたよ、間に合わないかと思った！｣

横｢連絡ぐらいしなさい｣

池｢ごめん｣

玉｢なんかあった？｣

池｢…みんなに報告があって｣

Aのその一言で、全員がAに注目する。

池｢俺、ドラマ出ることになった｣

ニ｢えっ、ドラマ？｣

池｢1度断ったオファーなんだけど、やっぱ出ることにした。

スタートが遅れたから今巻き返してるとこで
さっきも撮影が長引いて遅れた。…ごめん。｣

千｢A…｣

千ちゃんはやけにニコニコして

ミツと目を合わせて満足気な顔してる。

これはなんかあったな？

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