嘘から生まれたボク Ⅱ (ページ46)

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Aside

玉｢…足枷だなんて思ったことない。

俺がどこに行こうが、そこにAも連れてく。｣

池｢なんでだよ…｣

玉｢言ったでしょ？

俺、Aのこと好きだって。

生半可な気持ちで告白したわけじゃないから。｣

玉の瞳は俺を引き付ける。

見つめられたら、いつも逸らせなくなる。

玉は俺の頬に手を伸ばしてきた。

池｢……っ…｣

びくっと跳ねてしまった体。

玉｢怖い？｣

池｢…ううん｣

玉は俺の言葉に安心したような顔を見せ

そっと、俺の唇に口付けをした。

ゆっくり唇を離すと

見たこともないような色っぽい瞳で…

玉｢嫌だった？｣

と聞いてきた。

俺は首を横に振る。

ああ、俺何答えてんだろ。
ここでそんなこと答えちゃったら……

本当に俺はいつも玉のペースに飲み込まれる。

池｢里帆さんにしとけばいいのに…｣

玉｢あんなの、好きで付き合ってるんじゃない｣

何？どういうこと？

好きでもないのに付き合ったの？

どうして？

そう聞きたいのに

玉はまた俺の唇を塞いでしまう。

池｢……んんっ｣

玉｢…っ…ヤバいね｣

池｢え？｣

玉｢狼になるなって言われてたのに

このままじゃなっちゃいそうだわ笑｣

池｢バカなんじゃないの…｣

玉｢ねぇ、俺のこと好きになってよ｣

池｢……やだよ｣

ここで流されてイエスと言うのは簡単だ。

だけどやっぱり気になってしまう。

俺が傷付くだけならいい。

でも、玉まで傷付いてしまったら…

みんなが傷付いてしまったら…

そう考えると、簡単に答えなんて出せるはずがなかった。

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