嘘から生まれたボク Ⅱ (ページ42)

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玉森side

1時間半後。

俺がマンションに着いて車を停める頃には

もう既に一条さんは

あの厄介なセキュリティを解除していた。

池｢…もう、大丈夫です｣

榎｢うん、だいぶ顔色良くなりましたね｣

車の中で少し眠れたのか

Aの顔色は落ち着いていた。

榎｢じゃあ後は玉森さんに任せますね｣

玉｢え？｣

榎｢Aさん、1人だとまた無理してしまうので｣

池｢しませんよ｣

榎｢信用なりません、玉森さんお願いできますか？｣

玉｢俺は別にいいですけど…｣

けど、いいの？

俺も一応男なんですけど

そこらへんの警戒は…

榎｢じゃ、よろしくお願いしますね｣

ないのか。

榎｢あ、くれぐれも今夜は狼にならないように｣

玉｢なっ！！｣

榎｢ふふ、では失礼します笑｣

警戒も心配もしてないのかと思ったら

突然ぶっ込んでくるんだから…

榎本さんは軽くAを診察し

俺に薬を渡して帰って行った。

池｢ごめん、俺大丈夫だから帰っていいよ？｣

玉｢帰るわけないじゃん、側にいる｣

池｢…そう？ありがとう｣

眠れないのか、ベッドに座りながらも

パソコンを取り出し、仕事をしようとするA

玉｢こら、今日くらい寝てないと｣

池｢眠れないから｣

玉｢それでも横にならなきゃ｣

池｢…ホント、こんなの無くなればいいのにね｣

女の子って大変だ。

毎月痛くて、血が大量に出るなんて。

ホルモン関係なくても痛いのは辛いし

些細なことにだってイライラだってするのも辛い。

ほんと、無くなっちゃえばいいのに。

.

.

あ、でも……

.

確か生理って子供を作るのに

必要なものだって聞いたことがある気がする。

.

玉｢俺は困るかも…｣

池｢え？｣

玉｢赤ちゃん欲しいし｣

池｢……は？｣

.

え？

俺今何言った？

.