73 ページ25
Aside
みんな俺が虐待されてたことは知らないし
母は今でも、親戚の前ではいい母親を演じてる。
池｢お注ぎします｣
男｢ありがとう、ホント気が利くねぇ｣
あの頃の母は
俺を見る度に殴って、蹴って…
いつもヒステリックに何かを叫んでた。
今思えば、壊れていたんだと思う。
祖父はそんな母を心配して
｢母がこれ以上壊れないように｣
そんな理由で、俺を引き取った。
そして、マネージャー兼世話係として一条を俺に宛がって
当時まだ小学生だった俺にあのタワマンで一人暮らしをさせた。
.
.
ピコンッ！
さとし｢画像｣
突然、智くんから写真が送られてきた。
朝日だ。
地平線と太陽しか映ってない綺麗な画像。
Aキレイだね
そう返事をすると、直ぐに既読が付いた。
智くんは知っている。
俺が母親に虐待されてたことも
祖父に愛されてるわけじゃないことも。
さとし早く帰っておいでね
早く帰りたい。
俺の帰る場所は、もうここじゃない。
俺を必要としてくれる
みんながいる場所が、俺の居場所。
母｢何してるの？｣
池｢すみません、ちょっと仕事の｣
母｢何考えてるの？｣
池｢…すみません｣
母｢こんな時にスマホ触るなんて…
そんな非常識な子に育てた覚えないわよ｣
池｢…気をつけます、すみません｣
今でも俺の存在が目に入るだけでイライラする母は
親戚に見つからないよう、俺に暴言を吐く。
何度か話し合おうとも思った。
普通の家族のカタチになれたらって。
でもダメだった。
池｢すみませゆ俺、やっぱ帰ります｣
母｢は？｣
池｢明日も仕事があるので｣
母｢本当に、なんて親不孝者なの？！｣
ちらっと、俺を見た母は
ギロリと睨んですぐに目線を外した。
母の視界にすら入れない俺。
もう帰ろう。
挨拶は済ませたんだし、もういいだろう。
荷物をまとめて運転手の元へ向かう。
池｢車出して｣
運｢今日は一段と早いですね｣
池｢俺がいてもいなくても変わんないから｣
運｢そんなことないと思いますが…どうぞ、乗ってください｣
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 109人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆりこ(プロフ) - もしよろしければパスワードを教えて頂きたいです。 (2020年8月27日 16時) (
レス) id: 63b99dbf92 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りい太
| 作成日時：2019年3月15日 11時
