嘘から生まれたボク Ⅰ (ページ35)

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玉森side

玉｢お疲れ様でしたー！｣

機材トラブルで延びた

番組の収録が1時間押してやっと終わった。

俺はダッシュで楽屋に戻ってスマホを確認する。

LINEを開くと、予想通りグループLINEが動いていた。

二階堂Aの舞台、すげー良かったよ!

健永あのね、泣ける!

北山え、泣ける話なの?

今日はAの舞台初日。

本当は今日見に行きたかったけど

残念ながら俺も宮田も仕事が入ってて、初日は行けなかった。

だから初日に仕事がなかった
二階堂と千賀が先に見に行くことになった。

そして俺は感想LINEをずっと待ってた。

今回の舞台は泣ける話なのか…

ガヤとワタは1週間後行くらしい。

俺も宮田と休みが被る2週間後に行くことになってる。

早く観たい。

稽古の時少し観ただけだけど

あの一瞬ですごく引き込まれた。

何より、役者としてのAを見れるのが嬉しい。

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2週間後。

差し入れを持ってAの楽屋へ向かう。

宮｢いやぁ、楽しみだね！｣

やっと今日になった。

この2週間、本当に長かった。

今日は朝6:00に起きて

スムージーを作ったり半身浴なんかしちゃったりして。

髪もいつもより念入りにセットして服もばっちり決めて

俺の車で宮田の家まで迎えにも行った。

宮｢あ、俺トイレ行ってくる！

先にAの楽屋行っててくれる？｣

玉｢はぁ～？笑｣

宮｢ごめんごめん、すぐ戻るから！｣

宮田が持ってた差し入れを受け取って

仕方なく、1人でAの楽屋に向かう。

一｢大丈夫ですか？｣

池｢玉たちは…｣

一｢もうじき来ると思いますよ｣

池｢ふぅ…わかった｣

一｢痛み止めです、今日は飲んでくださいよ｣

ノックをしようとした手が止まる。

痛み止め？

中から聞こえるAの声は辛そうで

必死に痛みを我慢しているようだった。

…いつもの偏頭痛？

…それともどこか

宮｢あれ、まだ入ってなかったの？｣

玉｢宮田｣

宮｢あ、待っててくれた？笑｣

玉｢…そう、早く行くぞ｣

気のせいであってほしい。

そう思いながら俺は部屋をノックした。

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