嘘から生まれたボク Ⅰ (ページ4)

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玉森side

病院についてすぐ、入院だと言われたA。

玉｢入院なんてやっぱどっか悪いんじゃ……｣

入院なんて、どっか悪いの？

日頃のAの働きぶりを見ていると

もしそうだと言われても納得がいってしまう。

一｢大丈夫です｣

玉｢じゃあ、ちゃんとそういう顔して言ってよ｣

一条さんは、いつになく頼りがいのない顔をしている。

一｢すみません｣

横｢さっき先生と何の話されてたんですか？｣

玉｢A、病気なの？｣

一｢違います違います！
ただ体が少し、衰弱してたみたいで。

スケジュールを上手く管理出来なかった
私の責任です、すみません…｣

玉｢衰弱…｣

医｢すみません一条さん、もう一度いいですか？｣

一｢あ、はい｣

俺らに申し訳なさそうに謝った一条さんは

もう一度先生に呼ばれて、席を離れた。

藤｢A、ずっと忙しそうだったもんな｣

横｢Aがオフの日滅多にないもんね｣

…待って、俺やばいこと気付いちゃったかも。

玉｢ねぇ、Aが食事してるの見たことある？｣

藤｢え？普通に食べてない？｣

横｢ミツたちに誘われてよく行ってるじゃん｣

玉｢…ごめん、質問変える。

Aが1人でご飯食べてるの見たことある？｣

誰かに誘われてご飯に行ってるのはよく見る。

でも俺は、Aが1人で食事してる所を見た事がない。

昨日家で〇〇作ったよとか
〇〇食べたよって言う話も

……聞いたことがない。

横｢……野菜ジュース飲んでるのは見たことある｣

藤｢…うん、そうだな俺もそれくらいしか｣

よく思い返してみれば

Aは誰かが一緒の時じゃないと

食事をしてない気がする。

玉｢…それに加えて、もしかしてA

最近あんまり寝てなかったんじゃないかな｣

もうじきLIVEも始まるし、新しい仕事も始まる。

俺らでさえ忙しいのに

全てを企画したがるAが忙しくないはずがない。

食事も睡眠もろくに取らず

日中は大学生活、夜は仕事。

そんな日が何日も続けば

そりゃ体も衰弱して、倒れるはずだ。

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