嘘から生まれたボク Ⅰ (ページ29)

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玉森side

東京に着くと、各々タクシーを拾って帰宅した。

宮｢仲良さそうに寝てたね～｣

玉｢俺ら寝るの遅かったからね｣

宮｢何してたんだよ笑｣

玉｢Aにゲーム教えてた｣

宮｢ゲームとかすんの？あの子｣

宮田が捕まえたタクシーに一緒に乗り込む。

宮田が行き先を伝えて、俺はスマホをいじる。

千賀…千賀……

あった。

YUTAさっきの写真、送ってくれない?

…よし、これでおっけー。

この2日間、色々あったなぁ。

沢山Aのこと知れた。

俺にしては、かなりの進歩だった。

.

.

俺、どうしたらいいんだろうな。

この気持ちに気付いちゃった以上

隠したくない、早く伝えてしまいたい。

今までの俺だったらすぐに伝えてる。

言うか…？

言っていいのか…？

もしこの気持ちを伝えたらAはどう思うだろう。

とりあえず、困るよな。

そんでもしかしたら

俺を変に意識して…

元の関係には戻れなくなるかもしれない。

…それだけは嫌だ。

玉｢…はぁ、つら｣

宮｢どした？｣

玉｢…何でもねぇ｣

宮｢恋のお悩みですか？笑｣

こいつホント、昔から変なとこだけ感が鋭い。

玉｢まぁね、お前には無縁の話｣

宮｢ひどっ！笑｣

玉｢…まあ、また話せる時が来たら話すわ｣

宮｢わかった、気長に待つわ笑｣

玉｢ん｣

健永はい、どうぞ～

千賀から送られたLINEで

スマホが明るくぱっと光った。

開いてみると、さっきの写真。

うん、Aを失いたくない。

俺が我慢すればいいだけなんだから。

我慢さえすれば、この関係は崩れない。

壊れてしまうくらいなら、言わない方がいい。

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