嘘から生まれたボク Ⅰ (ページ23)

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玉森side

玉｢ゲーム始める前に先に俺お風呂入ってくんね｣

池｢俺の部屋で入っちゃえば？｣

玉｢えっ｣

池｢いや、そういう意味じゃなくて｣

玉｢わかってるよ｣

わかってるけど…なんかちょっとがっかりしてる俺。

Aとそういう関係になることを

もしかして俺、少しでも期待してた？

玉｢じゃあちょっとシャワー借りようかな｣

気付いてはいけない気持ちに

気付かないフリをして、頭から冷水を浴びる。

そんなわけない、と自分に言い聞かせ頭をガシガシと洗った。

玉｢上がったよ｣

あ、ベッドに移動してる。

ベッドに移動したAに声をかけると

Aは、勢いよくベットから起き上がった。

玉｢あ、寝てた？｣

池｢…っ……｣

玉｢どうした？嫌な夢でも見た？｣

池｢……うん｣

Aの横に座って顔を覗き込むと

すごい青白い顔をして、脂汗をかいていた。

玉｢大丈夫？｣

池｢…はぁー……最悪……｣

頭を押さえて、深呼吸するA。

玉｢今日はもう寝る？｣

池｢寝ない｣

ずばっとそう言いきったAは

すたすたとお風呂に向かった。

シャワーの音がしてふと、思う。

お風呂から上がってきたAは

どんな格好するんだろう？

胸を押えていたものは取ってくるのかな？

想像だけで元気になりそうな下半身を

深呼吸で何とか治める。

池｢あっつ…｣

玉｢おかえり｣

上がってきたAは

タオルを首にかけていて

胸の所在は隠されていた。

残念な気もするけど…

変に意識したくないし丁度いいや。

玉｢ちゃんと乾かさなきゃ風邪引くよ？｣

池｢んー、の前に喉乾いた｣

玉｢仕方ないなぁ、もう｣

ペットボトルを持つAをソファに座らせて

Aの髪をドライヤーで乾かしてあげる。

玉｢いい香りがする｣

池｢玉も同じ香りだよ｣

玉｢まあ、そうなんだけど笑｣

でも自分の香りって自分じゃわからないじゃん？

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